不動産トピックス
クローズアップ レンタルオフィス編
2019.02.25 17:47
駅に近いレンタルオフィスは、どこも高稼働。恵まれた立地を生かしつつ、ソフトサービスの充実や機能性・至便性の向上も行い、常に利用者を意識したオフィスを提供する。今回は大阪のレンタルオフィスに焦点を当てる。
外資系企業が大阪支社の拠点に選択 セキュリティの高いレンタルオフィス
トモエグループの新日産レンタリース(堺市堺区)は、大阪市の北浜でサービス付きレンタルオフィス「グランクリュ大阪北浜」を運営する。
「グランクリュ大阪北浜」は、2007年5月にオープンした同地でも歴史のある老舗レンタルオフィス。新日産レンタリースが同オフィスの入居する物件を取得後に、替わって運営したことが始まり。同社による運営開始時期は2011年2月。当時はそれほど稼働状況が良くはなかった。その後、ハード・ソフト双方の充実を図り現在は高稼働となる。施設は、1階と地下1階に会議室や入居者向けのOAコーナーを設置。2~6階は約15㎡のオフィス。7~8階は多少広めの約19㎡のオフィスと分けている。
ゼネラルマネージャーの村澤由氏は「最寄りの『北浜』駅から徒歩1分以内と近く、『新大阪』や『梅田』などの主要な駅へのアクセスにも優れております。利用者の多くはこのアクセス性を好んで入居を決めているので、施設の一番の強みと思います。加えて、大川沿いの見晴らしの良い場所に建っているため眺望の良さもあります」と語る。
が取材を通し、他の魅力的な箇所が露わになる。その1つが、外資系企業が大阪オフィスの拠点に選択することだ。外資系企業は日本進出を考える場合、まずは東京。次に大阪(関西)という順序で出店する。最初から広めの一般的なオフィスを借りることは少なく、まずはレンタルオフィスやコワーキングスペースといったシェアオフィス・サービスオフィスを利用する。その際に重視する点が、ソフトサービスとセキュリティ性。来館者や国外からの電話に英語で対応を求められることも多く、他のレンタルオフィスでは外資系企業の受入れができない場合がある。「グランクリュ大阪北浜」は、1階の受付(レセプション)が英語対応可能。更に1階の受付を通らない限りは、ビル内に人は立ち入ることができない。オフィスフロアも来館者は立ち入り禁止としている。
また入居者のオフィスの拡張にも柔軟に対応可能だ。多いケースが1~2人用のレンタルオフィスを2、3室繋げること。主に「大阪支社の人数を増やしたいが、数人程度で移転するほどでない」といったニーズである。レンタルオフィスによっては個室が少ないと対応できないことがある。しかし「グランクリュ大阪北浜」はビル1棟丸々をレンタルオフィスとして展開しており、個室を1フロアに9室設けている。2、3室を1部屋に繋げることも差ほど苦ではない。同社のこの対応は、成長スピードの速いベンチャー企業や大手企業による一時的なプロジェクトチーム用のオフィスにも好まれる。また近隣に薬剤関係の企業も多く、それら企業の分室としての利用もある。
村澤氏は「2025年の万博やIRも見据え、昨今増えつつあるフレキシブルな業務やワーカーも昨今増えていると聞いていますので、その様なワーカーをターゲットにしたフリーデスクのオフィスも造ろうかと検討しています」と今後の構想について語った。
「大阪 本町-westオフィス」オープン 「本町」駅から徒歩6分に立地するビル8階に
WOOC(東京都品川区)は、レンタルオフィス「BIZcircle(ビズサークル)」とコワーキングスペース「BIZcomfort(ビズコンフォート)」を展開する。一都三県を中心に年に数件ずつ拠点の開設を行い、昨今は関西エリアや郊外でも普及している。
今月1日に大阪メトロ「本町」駅から徒歩6分に立地する「リーガル立売堀ビル」8階に、「大阪 本町―westオフィス」がオープンした。完全個室のレンタルオフィスと、約40席のコワーキングスペースを併設した複合型オフィスで、レンタルオフィスの利用契約を行った会員のみは、コワーキングスペースも自由に使用できる。その時の気分次第で、オフィスを自由に使い分けることも可能だ。