不動産トピックス

今週の一冊

2019.04.01 17:11

建築会社の勘所ホテル進出で躍進狙う

年間70億円投資!行列ができる建築会社が実践する最強ホテルプロジェクト
著者:佐々木 数修都
発行日:2019年3月21日
発行所:インプレス
価格:1600円(税別)

 昨年12月に沖縄に第1号をオープンした「Mr.金太郎」ホテル。
 「ホテル王」という単語は日本には馴染まないものという印象だったが、意外にも合うのではないか。
 勤務先が倒産し私財を投じて後始末をやり遂げた経験を持つ著者の佐々木氏率いる「金太郎ホーム」の攻めのホテル戦略はそんな呼び名を思い起こさせる。ジェットコースター並の勢いが気持ちよいほどだ。「キャッシュで土地をどんどん買って(ホテルを)どんどん建てていく」、という。なぜ高利回りホテルが実現できるのか、「区分登記で小口投資」、「インバウンドが過熱している今のうちにホテル投資で収益をあげておき落ち着いたところでアパートに用途変更」と、目先の景気にとらわれない視点もあり、業界の弱点でもある「つけ回し」慣習や建設コストのからくりにも言及し、風雲児は次々と新手法を繰り出す。「建設業界には実に多くの悪しき習慣がある」というが「業界を変える使命感」は本物だろうか。ライバル歓迎の不動産投資ノウハウ伝授で業界のクリーン化にも挑む。マサカリ担いだ金太郎の登場は大いに歓迎だ。不動産業界のみならず、他業界でも金太郎参戦を期待。




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