不動産トピックス
クローズアップ 駐車場・駐輪場編
2019.06.24 11:34
遊休地や狭小地の活用方法として注目を集める駐車場や駐輪場。初期コストは低く、運用開始までの時期も早く済む。不動産オーナーにとって魅力的なサービスでありながら、汎用性も高い。今回は土地活用に特化したサービスを紹介する。
徹底した監視と巡回でトラブルを防ぐ 月極駐輪場サービス「ECOPOOL」
日本コンピュータ・ダイナミクス(東京都品川区、以下NCD)は、遊休地や狭小地の土地活用に月極駐輪場サービス「ECOPOOL(エコプール)」を提供している。
「ECOPOOL」は、機械式駐輪場の設置・運営・管理業務における一括請負サービス。NCD専任スタッフが24時間365日休まず利用者へ対応する「NCDサポートセンター」、巡回・機器メンテナンス・集金・オープニング支援などの管理業務を行う「管理システム」、そして提携する警備会社との「警備業務」が三位一体となって提供される。
特に、設置された多数の監視カメラ・NCD専任スタッフ、警備会社による徹底した監視と巡回システムによって、犯罪やトラブルなどを未然に防ぐことに長けている。従来の駅周辺に立地する月極駐輪場は、早朝から夕方まで勤務する監視員が一人と監視カメラが一台というケースが大半。管理コストは少額だが、盗難や駅周辺の不法駐輪を無くすまでには至らなかった。更に夜間の駐輪場では喧嘩やたむろして騒ぐ集団が発生したりとトラブルも多い。
同社が神奈川県内の駅前商店街の駐輪場に設置した事例では、以前から夜間の若年層による騒ぎが頻繁に発生し、周辺商店街を悩ませていた問題を約半年ほどで解決した。なかでも、NCD専任スタッフと警備会社による月極駐輪場周辺の徹底した巡回システムによって、喧嘩やたむろする集団が減少。隣接する交番とも協力し、互いの巡回時間を交互に実施したことも奏功した。
パーキングシステム事業部の古高誠司氏は「防犯性の高い駐輪場を維持し続ければ、周辺住民も安心して利用できる環境が構築でき、その駐輪場の稼働率向上にも繋がります。他社の場合はIT技術を最初から駆使して防犯性を高めようとしますが、当社はある程度の有人管理システムを行ってから、成果があった後に無人の運営・管理システムに移行します。しっかりと成果をあげてから人件費などのコスト削減を実施します」と語る。
更に駅周辺の商店街では、不法駐輪の解決策としても利用されている。駅周辺に機械式駐輪場の「ECOPOOL」を増設することで駐輪場不足を解決。且つ周辺では監視カメラ・NCD専任スタッフ、警備会社による徹底した監視・巡回システムがあるので、不法駐輪の抑制にも繋がる。吉高氏は「設置における初期投資費用も掛からないので、不法駐輪に永年悩まされている商店街としてはとても便利なサービスと思えます」と語った。
また「ECOPOOL」は、遊休地や高架下を中心に設置・導入されており、鉄道会社や不動産業を営む人がNCDに委託するケースが多い。稼働状況や管理状況などは、webやスマートフォンを介して何時でも把握できるので、利用者からは「自分で確認できる点は良い」と好評である。駐輪場が上手く稼働できていないと悩むオーナーに対しニーズを把握しつつ、今後もNCDは積極的に導入を進めていく。
akippa 「定期利用サービス」がスタート
akippa(大阪市西区)は20日、「定期利用サービス」をスタートさせた。
このサービスはユーザーのリクエストにあった駐車場をakippaが探し、マッチングが成立すれば1カ月以上の中長期で毎日利用できるもの。先月23日に先行リクエスト受付を開始して、24時間で1000件以上のリクエストが集まるなど好評だ。
このサービスの特徴は「割安」なことはもちろん、ユーザーは「希望条件をリクエストするだけ」で手間いらず。また個人宅やマンション駐車場など、あらゆる未活用の駐車場の活用を可能にすることだ。
これにより同社では路上駐車や迷惑駐車、また駐車場を探すために発生する交通渋滞といった社会問題を解決していく構え。