不動産トピックス
今週の一冊
2019.09.24 16:48
ブラックユーモアで税金小話
笑う税金 過笑申告は不要
著者:本郷尚
発行日:2019年2月28日
発行所:タクトコンサルティング
価格:1000円(税別)
「税金をネタにクスクス笑ってください」とのことだが、目から鱗なクスクスネタが盛りだくさん。「扶養家族」を不要と言われたと勘違いしてお怒りの定年退職後の夫に、これまで使われた脱税の手口をつぶやいてSNSのフォロワーを増やす税務署SNS担当者、ひねりのあるブラックユーモアに思わず膝を打つ。著者いわく、「ダジャレあり、お色気あり、風刺もありのてんこ盛り」。しかし思わずホロリとなってしまう珠玉のネタも。ここで引用を。
兄弟の長男が長年、1人で母親の介護をしていた。母親の死後、相続の話をする兄弟たちに長女が大声で一言「民法も忍法もないわよ。残ったお金は全部お兄さんのものよ」見事な大岡裁きで一件落着。…という小話は実話と信じたい。
それにしても税務署の嫌われ方とは!小話になるとなぜかほのぼの。さて、消費税10%の日々も間近に迫っている。怨むべきは支払う先の税務署ではないことは百も承知であるが、ついつい税務署を愚痴ってしまいたくなるものだ。もっとも軽減税率の分かりにくさには税務署相手に大いに抗議したいところであるが、言っても仕方ない。社会のためと払うしかない。税金にカリカリするより本書でほのぼの気分でやり過ごそう。