不動産トピックス

今週の一冊

2019.09.30 17:15

「負動産」を「富動産」に変える!

売りたいのに売れない困った不動産を高く売る裏ワザ
著者:田中 裕治
発行日:2019年5月10日
発行所:ぱる出版
価格:1500円(税別)

 不動産を「負動産」と表現する場合は、概ね、その土地や家を持てあましている場合だ。
 近年では親から困った不動産を相続してしまった立場からの相談が多いという。不動産オーナー=裕福、という図式がまかり通っていた時代を知っている層からは、「困った不動産」などと呼ぶとはバチあたりと言われそうだが、現在の日本では本当に困った不動産が存在するのだ。所有していても、税金はかかる管理費は高い、売ろうにも買い手がいないなど、不動産活況の裏側では「困った不動産」どころか、「困った日本」になりそうだ。
 自身の住む場所以外に不動産を所有することは、極端にいえば天国か地獄か、かもしれない。著者は数多くの「負動産」を「富動産」に変え、「困った不動産」を救ってきた。
 「売らずに有効活用する方法」では自治体の空きバンク登録や民泊用リフォームの提案、「固定資産税と相続税を安くする裏ワザ」では固定資産税の軽減措置などの王道のほか、広い宅地の評価方法の抜け道など多数紹介。いつか不動産動産を相続する可能性があれば一読しておくべきであろう。演技でもない、などときれいごとを言ってる場合ではない。




週刊不動産経営編集部  YouTube