不動産トピックス

クローズアップ IoT編

2019.09.30 17:12

 IoTの普及・躍進が止まらないのは、不動産業界でも同じ。物件の管理業務やセキュリティにおける煩わしい作業の削減や効率化に成果を上げている。賃貸住宅に適しているジャンルではあるが、今後はテナントビルに導入される事例も増えてくる。

人感センサー付きのホームセキュリティ Strobo「leafee move」
 スマートフォンアプリの企画・開発やIoT製品の開発を行うStrobo(東京都文京区)は、IoT窓センサー「leafee mag(リーフィー・マグ)」を販売する。使用方法は窓に取り付けるだけ。外出後に、窓の戸締まりを外出先からでもスマートフォンを使用することで把握できる。リアルタイムでチェック可能なサービス「leafee Premium(リーフィー・プレミアム)」も用意。不在時の侵入者の検知や帰宅時の鉢合わせ防止などに効果を発揮する。また「leafee Premium」は月額制のサービスで、料金はサービス内容に応じて月額1000~2000円程度のプランが加算されるのみ。コスト面においても、センサー端末と合わせて手軽に購入しやすい。既存築古の賃貸住宅では脆弱なセキュリティ性の向上に効果を発揮し、物件の価値向上にも繋がっている。
 更に同社は今年7月、新たなセンサーのラインナップとして人感センサー「leafee move(リーフィー・ムーブ)」を販売開始した。
 「leafee move」は人の動きを感知する人感センサー付きで、空き巣・ストーカーによる侵入被害の検知性能の向上にとどまらず、離れて暮らす家族の見守りへの活用など、多様な利用が特長だ。昨今は高齢者の単身世帯の増加を背景に、くらしの見守りサービスへの需要が向上。ホームセキュリティは空き巣・ストーカーなどの犯罪対策にとどまらず、家族の見守りなども求められるようになってきた。が、高性能かつ安価で購入しやすいホームセキュリティはむしろ少ないのが現状である。
 また先に発売した「leafee mag」は、ドア・窓の開閉、窓の鍵の戸締まりまでチェックできるという特徴がある一方で、ドア・窓のように開閉がある部分以外の防犯ができないという課題があった。今回は「leafee move」により、開閉部の無い場所も人の動きを感知することで防犯や見守りができるようになり、守れる範囲も広がる。
 代表取締役の業天亮人氏は「『leafee move』は、人感センサーに反応があった時、所有するスマートフォンにプッシュ通知でお知らせします。これはご家族に万が一のことがあった場合、直ぐに知らせる機能が無ければ危ないことも想定しております。大切な家族を守る機能として、購入することを進めます」と語る。
 販売価格は税抜きで3480円。単三電池2本で、約1年半も持つ。また同社は「leafee move」の販売開始を機に、人感センサーを活用した新機能・サービスの展開も予定している。

ビル・ファシリティ管理会社向け AIでメーター点検を自動化
 GMOインターネットグループのGMOクラウド(東京都渋谷区)は、メーターをスマートフォンで撮影するだけで、AIが画像を認識して値を読み取り、自動で台帳記入まで行う「hakaru.ai(ハカルエーアイ) byGMO」において、ビル・ファシリティ会社向けの機能を追加。18日より標準機能として提供開始した。
 「hakaru.ai」は、設置された既存メーターと、個別に発行したQRコードを一緒にスマートフォンで撮影するだけで、AIが読み取り、台帳記入が自動でできるサービス。従前まではメーターを目視で読み取り、手書きで紙台帳に記録。後に数値をExcelなどに転記して管理する、といった煩雑な業務を自動で行うことができる。異常値を検出すると管理者へ自動通知する機能や、クラウドサーバー上に保存されたメーターの画像を点検記録として活用も可能だ。
 今回新たに追加された機能は、ビルなどの点検で多い「月1回」の点検頻度に合わせた記録台帳の搭載と、選択した「当月と前月」、「前年同月比」などの差分計算ができる機能。設備点検に欠かせないメーター点検数値の「解析・記録・保存・計算」までの一連の業務を効率化。課題となっていたメーターの読み間違い、記入・転記ミスなどのヒューマンエラーを解消し、人員や作業時間の削減も可能となる。




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