不動産トピックス

ビル業界ミニトピックス

2019.10.28 11:32

■業界内で先端技術と言えば「不動産テック」だが、このようなテクノロジー系サービスは見渡すと様々な業界で増えている。リマールエステート(東京都中央区)代表取締役社長で、不動産テック協会代表理事の赤木正幸氏が取り上げるのはタクシー配車アプリ。日本だと「DiDi」や「Japan Taxi」、あるいは「Uber」などが知られている。世界的には「Uber」かと思いきや、状況は違うようだ。  「『Uber』は欧米などで強いのですが、東南アジアでは事情が変わってきます。もともと彼らも東南アジアに進出していました。が、後発で東南アジアを中心に展開していた『Grab』に2019年1月に事業売却し、撤退しました。下剋上が起きているわけです」(赤木氏)
 ちなみに赤木氏は「DiDi」を多用しているようだ。今年の4月から東京エリア限定で迎車料金無料。さらにソフトバンク系のため、やはり同系列の電子決済サービス「PayPay」を利用すると大きな還元を得ることができる。
 電子決済サービスはご承知の通りだが、タクシー配車アプリも激戦区。そのような切磋琢磨がサービスの向上につながっていく。「不動産」も「不動産テック」も更に上を目指していくためには、より競争をしていく必要があるかもしれない。 

■不動産投資型クラウドファンディングサービス「Owners Book」を展開するロードスターキャピタル(東京都中央区)。不動産クラウドファンディングの話は20面に譲るとして、代表取締役社長の岩野卓司氏、学生時代はテニスサークルに所属していたという。そのテニスサークル出身者に、岩野氏含め起業家も多いことから、「起業家の梁山泊」という声も。
 こんな話を岩野氏に振ってみると「最近、クラウドファンディング以外にもそのような話での取材をいただくことも多くなりました」と照れ笑い。活躍する場を広げているようだ。

■今年2月に神保町・小川町エリアにオープンしたカプセルホテル「MANGA ART HOTEL,TOKYO」。「LANDPOOL KANDA TERACCE」の4、5階の2フロアを利用して客室数35室。ホテル名称の通り、「マンガ」をテーマにしているだけあって、ホテル内には総数5000冊のマンガがあるという。運営を手掛けるdot(東京都中央区)共同代表取締役の御子柴雅慶氏は「マンガに没入できる空間を目指した」という。カプセル内にテレビは設置していない。そのことを尋ねると「マンガに熱中する空間であるのに、テレビがあってはコンセプトに反します」と返す。オープンしてから1年未満だが好評を博している。
 ユニークなのはホテルもそうだが、ビルも。入居するビル内には同ホテルをはじめとして、複数の宿泊施設テナントが入居している。それでも御子柴氏は「コンセプトが全く異なるので、バッティングの心配はない」という。経緯や目指すところについては、11月発行の「週刊ビル経営」で詳述する。




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