不動産トピックス
今週の一冊
2019.12.23 13:50
学校で教えない不動産
超感覚的!!不動産のことがどんどん好きになる本
著者:細川勝矢
発行所:現代書林
発行日:2019年8月11日
価格:1800円(税別)
著者は「不動産業界の閉鎖的な雰囲気を明るくオープンなものに変えていきたい」という思いで愛知県で会社を設立。
やさしく明るく楽しい、街の不動産屋さんの代表は「なぜ『衣食住』の『住』を学校できちんと教えてくれないのか」、それならばと「生きた知識」を本書で紹介している。
不動産は常に一点もの、そっくり同じ不動産は存在しない、ゆえに「定価」はない、だが相場はある。投機の対象としては面白みは一番かもしれない。
安く買って高く売る、商売の基本であるが、物件ごとに手を変え品を変え、というと直接的であるが、リフォームを施して付加価値を付けるなど様々な手法の末に成約に至り、利益を得る不動産業界。
業界を知ったからと言って好きになるかは別であるが、本書に出てくる様々なエピソードがまさに業界を知る一番楽しい読み物ではないか。
賃料不払いで強制退去させた元テナント企業との後日談、ゴミ屋敷売却クレーマー、囲碁勝負で近隣トラブル解決など、不動産にかかわると思いもかけない経験ができるものだと感心。巻末の不動産知識テストに簡易査定はユニークで実践的。「感覚的」とタイトルにあるが、実に分かりやすい理論明快な一冊。