不動産トピックス

今週の一冊

2020.01.14 11:27

不動産投資を楽しむには?

不動産業者のハナシは信用するな
投資会社トップが激白!業者が「投資家を騙す」30のワード
著者:山部 和孝
発行日:2019年4月1日
発行所:クロスメディアパブリッシング
価格:1480円(税別)

 胸がすくほど強気な一冊。一人称「俺」で進める理路整然さは小気味いい。「俺には自信と実績がある。そう、『不動産投資で絶対に失敗しない』男だ」という。ドクターXならぬ「コンサルタントX」か。
 「一緒に投資を楽しめる、一握りのお客との出会いを求めて」の出版というが、いや、不動産投資に魅力を感じてしまっている素人にぜひ読んでほしい。
 不動産投資は「年金や保険商品の様な安定収入ビジネスではない」ことは誰もが分かっていそうなものだが、なぜ失敗する素人は後を絶たないのか。 著者は「かぼちゃの馬車」や地面師など、不動産投資の不祥事を「関係している各社は全部グルといっても過言ではない。
 不動産業者を含め、素人の投資家から利益を吸い上げるビジネスをしている輩はみんな『騙し屋』と改名してほしいくらい」と言い切る。融資に絡む銀行マンは信用するな、コンサル、税理士、周辺業者の話は信用するな、その理由はぜひ本書で納得するまで読むべし。
 TATERU等の「事件簿」解説有り。「上場会社だから安心」と、自分で調べもせずに業者の情報を鵜呑みにする行為は、いかにもありがち。だが最も危険な行為だ。投資を楽しめるまでになるには素人は修練が必要なのだ。




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