不動産トピックス

今週の一冊

2020.01.20 14:04

経営にイノベーションを

DESIGN　デザイン経営の実行
著者：小村典弘
発行日２０１９年１２月１７日
発行所：クロスメディア・パブリッシング
価格：１５００円（税別）

　これからの経営者は、統率力ではなく、イノベーションへの気概が求められるという。ＩｏＴの時代どころではない、ネットワークとデータがすべてを飲み込む時代が到来するというのだ。著者は不動産業界の多くの実績を持つ「デザイン経営」とは、「企業が大切にしている価値、それを実現しようとする意志を表現する営み」とのことだが、つまりここでの「デザイン」はアート的な意味のデザインでなく、「問題を解決する」意味のデザインなのだ。
　構想して実現し、ビジネスとする。この３つを「デザイン」という。
　呼び方はどうあれ、これから生き残る企業は、経営の方法が根本的に変わる時代になったということなのだろうか。いや、そうではない。単純に業務の効率化のようだ。　能力ある人に仕事が集中し、社内のバランスが不均衡、そして引き継ぎも上手くいかないと業務に支障が出る。そこで業務を言語化、見える化した「業務分担表」を作って上手くいったという事例を語る。
　またずいぶん初歩的な改革だが、頭の固いトップではそのような簡単な改善もロクに出来なかったことだろう。「デザイン化」という言葉を持って説明すれば、トップも効率化を考えてくれるかもしれない。