不動産トピックス
日本橋特集 街を彩る名店探訪 ぶよお堂
2020.01.27 12:09
日本橋 地図「ぶよお堂」 日本地図から江戸時代の伊能図まで
地図専門店の「ぶよお堂」は、1897(明治30)年に創業した武揚堂の出版・書店販売部門を継承し、2007年に設立された。武揚堂は、戦後より国土地理院発行の地形図の元売りとして、全国の販売店への取次業務を行っていた。また、自社出版物として道路地図、地図に関する書籍や地図カレンダー、江戸時代の地図制作者伊能忠敬が作成した『伊能図』などを刊行。「ぶよお堂」は、武揚堂時代から培われた出版経験と実績をベースに、地図専門店として多方面から確かな信頼を得ている。
同店は2018年5月にリニューアルオープンし、現在の店舗となった。店内の一角に、大きな地図を広げられる閲覧スペースを設けて好評を得ている。国土地理院発行の全国地形図や東京都縮尺1/2500地形図、火山土地条件図・都市圏活断層図などの主題図、時代別の貴重な古地図原本や複製古地図など、他店ではなかなか手に入らない地図も充実。ナショナルジオグラフィックや中国地図出版社から輸入した各国で発行されている世界地図、外国人に人気のガイドブック「ロンリープラネット」なども揃う。壁掛け用の大型地図や美しい鳥瞰図など、地図に関わるさまざまな書籍や地球儀などの地図関連商品も扱っている。
同社代表の峰村和孝氏は「今後も出版文化、とりわけ地図の文化を停滞させることなく、その歴史的価値や新しい役割を追及していきたい」とのこと。WEBサイトも充実させ、全国の地図マニア、海外からの観光客のニーズにも応えていく考えだ。
さらに、峰村氏は「日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会(略称:日本橋ルネッサンス委員会)に参加しています。先日は中央区の小学生を集めた日本橋のカルタ大会のお手伝いをしてきました」と語る。再開発が進む中、今後の日本橋を支えるのは子どもたちだ、という想いからだ。こうした取り組みが、今後の日本橋の「未来地図」づくりに繋がっていくだろう。