不動産トピックス

クローズアップ 空地活用編

2020.01.27 14:53

 数字で見れば不動産賃貸市場は好調。しかし全国に点在する空き家や空地が解消されるわけではない。空地活用にまつわるサービスを紹介する。

月極駐輪場サービス「ECOPOOL」 徹底した監視と巡回システムで犯罪やトラブルなどを未然に防ぐ
 日本コンピュータ・ダイナミクス(東京都品川区、以下NCD)は、遊休地や狭小地の土地活用に月極駐輪場サービス「ECOPOOL(エコプール)」を提供している。
 「ECOPOOL」は、機械式駐輪場の設置・運営・管理業務における一括請負サービス。NCD専任スタッフが24時間365日休まず利用者へ対応する「NCDサポートセンター」、巡回・機器メンテナンス・集金・オープニング支援などの管理業務を行う「管理システム」、そして提携する警備会社との「警備業務」が三位一体となって提供する。
 設置された多数の監視カメラ・NCD専任スタッフ、警備会社による徹底した監視と巡回システムによって、犯罪やトラブルなどを未然に防ぐことに長けている。従来の駅周辺に立地する月極駐輪場は、早朝から夕方まで勤務する監視員が一人と監視カメラが一台というケースが大半。管理コストは少額だが、盗難や駅周辺の不法駐輪を無くすまでには至らなかった。更に夜間の駐輪場では喧嘩やたむろして騒ぐ集団が発生したりとトラブルも多い。
 同社が神奈川県内の駅商店街の駐輪場に設置した事例では、以前から夜間の若年層による騒ぎが頻繁に発生し、周辺商店街を悩ませていた問題を約半年ほどで解決した。なかでも、NCD専任スタッフと警備会社による月極駐輪場周辺の徹底した巡回システムによって、喧嘩やたむろする集団が減少。隣接する交番とも協力し、巡回時間を交互に実施したことも影響する。  パーキングシステム事業部の吉高誠司氏は「防犯性の高い駐輪場を維持し続ければ、周辺住民も安心して利用できる環境が構築でき、その駐輪場の稼働率向上にも繋がります。他社の場合はIT技術を最初から駆使して防犯性を高めようとしますが、当社はある程度の有人管理システムを行ってから、成果があった後に無人の運営・管理システムに移行します。しっかりと成果をあげてから人件費などのコスト削減を実施します」と語る。
更に駅周辺の商店街では、不法駐輪の解決策としても利用されている。駅周辺に機械式駐輪場の「ECOPOOL」を増設することで駐輪場不足を解決。且つ周辺では監視カメラ・NCD専任スタッフ、警備会社による徹底した監視・巡回システムがあるので、不法駐輪の抑制にも繋がる。吉高氏は「設置における初期投資費用も掛からないので、不法駐輪に永年悩まされている商店街としてはとても便利なサービスと思えます」と語った。
 「ECOPOOL」は遊休地や高架下を中心に設置・導入されており、鉄道会社や不動産業を営む人がNCDに委託するケースが多い。稼働状況や管理状況などは、webやスマートフォンを介して何時でも把握できるので、「自分で確認できる点は良い」と好評である。駐輪場が上手く稼働できていないと悩むオーナーに対し、今後もNCDは積極的に導入を進めていく。

来日旅行者向け戸建型宿泊施設「浮世庵 高砂」
 「茶室」の設計・建築を行なうオアシス巧房(東京都北区)は、インバウンド旅行者向けの戸建型宿泊施設「浮世庵 高砂」を新築プロデュースした。
 同施設は約10坪の土地に木造3階建・最大9人収容可能な2LDK。「旅行者の楽しい思い出づくりのスタート地点でありたい」、「素敵な旅はここから、浮世庵から」をテーマに掲げ、ゼロから同施設の設計プランを組み立てた。
 コンセプトは便利、快適、そしてインパクト。この3つをコンセプトに家族・グループ旅行者をターゲットに見据えて滞在中の満足度を高めるようにハード・ソフトの両面を充実させた。
 20坪以下の狭小地でも建築可能。木造軸組工法(在来工法)ならば、狭小地や変形地でも土地に合わせさまざまな設計方法を実現できるので、デザイン的に高度な要望にも応えることができる。また、設計段階から工夫がしてあり、観光客が激減したとしても、23区内であれば戸建型宿泊施設をレンタルスペースや賃貸戸建として活用できる。
 「親日アジア経済圏」と言われる国々の旅行体験価値向上を目指し、ハード・ソフトの両面の開発に力を注ぐとしている。




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