不動産トピックス

今週の一冊

2020.06.08 16:09

貴重!業界内部から「顧客ファースト」情報

初めてでも損をしない不動産売却のヒケツ
著者:山本 健司
発行日:2020年1月30日
発行所:サンルクス
価格:1500円(税別)

 「大手の会社でもウソとごまかしだらけの実態?」と帯にあり、前書きには不動産屋さんは「しつこいと迷惑がられても平気、口当たりのよい言葉で事実を隠すのも平気。業界の構造的な問題が背景にあるとはいえ」顧客の利益を二の次にする同業者が何と多いことか云々と。
 悪質な面は業界内部の人間が最もよく知っているものだ。その上で著者は「だからこそ、業界の悪習や恥部を暴露してでも不動産業界の体質を、真の顧客ファーストに変えたい」という。
 現在、不動産業界は大きく変わりつつある。IT化がどんどん業界の効率化を後押しし、このような書籍により両手仲介や囲い込み等の手法も一般人の知るところとなっている。
 従来の利益ファーストの営業スタイルは今後は廃れていくことを願う。
 さて、本書は業者の誤魔化しや嘘を見破るポイントや。不動産売却の基礎知識が丁寧に解説されている。また、タイトル通り売却を想定した「資産価値から見た売却ベストタイミングは築10年から15年」などと有益情報も盛りだくさん。なかでも最終章の「不動産会社が教えてくれない、知らないと損する税金の話」は大いに読み込みたい。




週刊不動産経営編集部  YouTube