不動産トピックス
クローズアップ 有害生物対策編
2020.06.15 15:58
コロナ禍で菌やウイルスが気になるが、これらは日常的に潜んでいる。予防していくためにはマスクをつけると同様、適切な対策を施すことがポイントとなってくる。意外なところから不意を突かれないよう、準備を進めよう。
日本鳩対策センター 法人からの鳥害被害相談増加 増えるニーズに対応
都心部は意外に鳩が多い。もともと野生の鳩は、岩場に巣を作る習性がある。そして帰巣本能が強いため、一度、巣を作るとそこへ戻る。都会は公園などでエサ場もあり、巣作りにぴったりの工場やビル、マンションの軒下がたくさんある。鳥害は基本的にフンの害が多い。フン害には二つあり、商品や梱包箱に落ちて汚れてしまうもの。もう一つは、乾燥したフンが舞い上がり工場の機械などに混ざり故障してしまうといった被害。
日本鳩対策センター(東京都杉並区)では鳥害対策を行っているが、需要の高まりから新たに6月、北関東に営業所をオープンした。同社はビルメンテナンス事業を行うベル(大阪府東大阪市)により設立された。「ビルメンテナンス事業では、鳥害の悩み事相談はよくありました。どこに相談すればいいかわからない、という声もありました。その都度、独自で鳥害対策サービスはしていましたが、鳥の習性を知っていないと非常に難しいこともあり、専門会社を設立して本格的に取り組もうということになったのです」(北関東営業所所長・原田 好二氏)。
2011年に設立され、今月、北関東事業所を新たにオープン。鳥害対策を専門的に行っている企業は少ないこともあり、特に近年では相談件数は毎年2割~3割上昇している。個人よりも法人からの相談が増加しているという。
「損害額は決して少なくありません。鳩だけでなく、例えばカラス。イタズラ好きでもあるのでしょうか、段ボールの隙間に自分が運ぶ虫などの死骸を入れてしまい、そのまま配送段階で気づかれず、段ボールはお客様の元まで出荷されてクレームになったケースもあります」(原田氏)。
またフンの中にはどんな病原体が潜んでいるかも知れず、蚊などを媒介として人に感染する危険もある。鳥獣対策は決しておろそかにはできない。
「この数年、皆さんの衛生観念は非常に高まってきております」
増加する需要に応えるため、独自で「鳩対策認定マイスター」制度を設け、正しい知識と方法で対応できるようにしている。
「ネット上で調べると、たくさんの情報があふれていますが、中には間違った情報もあります。単純に鳩用の剣山やネットを置けばいいものはありません。剣山を置いてもその上に鳩は乗ってしまいます。置き方もいろいろありますし、網を張るにも、5cm四方の隙間があると鳩は入り込んできます。鳩が一度、巣を作ったところに戻る本能はものすごく強いものです。やはり、一度ご相談してほしいですね。当社では、必ず現地調査をし、その状況に合う対策を取ります」(原田氏)
帰巣本能が出ている状態では忌避剤も効果がないという。原田氏は「現地調査ではどこに鳩のエサ場があるか、どこに待機場所があるかどう行動しているのか全部調べます。そして一番効果のあるプランを提案します」と話した。
ダイヤニウム、抗菌・抗ウイルス住宅販売開始 不動産会社と共同で
愛知県発の接触触媒ベンチャーのダイヤニウム(名古屋市中村区)は同県の不動産会社、千代田不動産(愛知県津島市)と共同でSIAA(抗菌製品技術協議会)登録商品「ダイヤニウム・コートPRO」シリーズを施工した「抗菌・抗ウイルス」住宅の販売を開始した。
千代田不動産が販売する「SENT HILS 小幡北」の限定2棟はドアノブや階段、手すり、キッチン周り、トイレなど、住宅内すべてを抗菌・抗ウイルス化した。
ダイヤニウムによると、不動産や建築、住宅販売業界だけでなく、公共交通機関や医療機関、文教施設や飲食店など多種多様な業界から抗菌・抗ウイルス施工の依頼が多くなっている。
多くの企業がこの分野に参入し安全・安心の商品を選ぶことが難しくなっている中で、SIAAの厳しい基準をクリアすることでクライアントの期待に応えていく構えだ。
コーユー 簡単設置の防鳥ワイヤー
コーユー(兵庫県西宮市)は、防鳥ワイヤーシステム「ハトワイヤー」の新金具「ワンタッチスプリング」を、1月27日に発売した。
「ハトワイヤー」はステンレスワイヤーを2段張りにすることで防鳥効果を高めたステンレス製ワイヤー式鳩飛来防止装置。
同製品は同社ステンレスワイヤー専用の金具。スプリングとスリーブの機能を一体化することで、取付作業の効率化・簡略化を実現した。また、従来の施工で不可能だった、設置後のワイヤーテンション調整が可能。
取り付けは、従来のワイヤー式の鳩よけで必要だったカシメ作業が不要となり、簡単に設置できる。スプリングとワイヤーの組付けが、ワンタッチスプリングにワイヤーを差し込むだけで完了することも特長だ。