不動産トピックス

クローズアップ スキルアップ編

2020.08.24 17:10

 コロナ禍で家での滞在時間が増えている。この期間を学び直しの好機として、資格勉強や知識・情報のインプットに活用する人も増えている。不動産業界にもグローバル化やIT化など変化が生じているなかで、この機を捉えてスキル開発に取り組むことも選択肢となっている。

国際不動産ビレッジ 第13期講座オンラインでスタートへ トップインタビューなどコンテンツ充実
 日米不動産協力機構(東京都千代田区、JARECO)の教育部門である国際不動産カレッジ(東京都港区)は9月より第13期講座をスタートさせる。
 新型コロナウイルス感染症予防の観点から、原則講座はオンラインで行っていく予定だ。米国の不動産仲介業者が会員となっている全米リアルター協会(シカゴ)が公認する「CIPS国際不動産スペシャリスト資格講座」や「米国不動産投資コンサルタント資格講座」、米国住宅協会公認の「CRS住宅不動産スペシャリスト資格講座」なども引き続き提供していく。不動産英語塾や不動産中国語塾など、業務に特化した語学講座も行う。
 オンライン講座によって受講者の幅が広がっている。同カレッジを主宰する部門代表の杉浦隼城氏は「首都圏以外の遠方の在住者の参加が増えています」と話す。またコロナで経済環境が激変するなかで不動産業界以外からの受講申し込みも見られ、直近も金融機関からの法人団体受講の申込もあった。「金融業界は今後のビジネスモデルとして不動産業に注目する傾向が強まっている」(杉浦氏)。
 新しいコンテンツもスタートする。今月25日には経済ジャーナリストの内田裕子氏による「【金融不動産業界対談シリーズ】日本イノベーション!」を会場講義ならびにZoomで配信する。第1回は内田氏による基調講演で、第2回以降は金融不動産業界のイノベーターとの対談インタビューを実施していく。杉浦氏は「コロナ禍でオンラインでの講座やコンテンツが増えるなかで、より魅力的なコンテンツの充実を求めるニーズがある」と話す。続けて同月9日には「国際不動産情勢解説シリーズ」を開催。立教大学大学院ビジネスデザイン研究科特任教授で、ブレインピックス(東京都新宿区)代表取締役の沢柳知彦氏が「ウィズコロナ時代のホテル経営戦略」と題してオンラインセミナーを行う。
 杉浦氏は国際化が進まない日本の不動産業界に危機感を覚えている。
 訪日観光客はコロナの影響を被ったが、海外からの日本不動産への投資意欲は引き続き高い。一方で中華系を中心に「宅建資格を取得して日本で不動産会社を設立して、中国人相手にビジネスをしていくケースも見られる。日本の不動産会社ものんびり構えているとある日仕事を海外勢に奪われている、という事も起こり得ます。」(杉浦氏)。不動産ビジネスの国際情勢への知見を身につけるとともに英語や中国語での交渉力を向上させることは、海外投資家とのビジネスを維持・拡大していくためにも必須だ。
 同カレッジ公式サイトより申し込みできる。

賃貸不動産経営管理士協議会 「賃貸管理適正化法」遵守の要に 賃貸不動産経営管理士試験申込開始
 賃貸不動産経営管理士協議会(東京都千代田区)は17日より同協議会ホームページで、令和2年度賃貸不動産経営管理士試験の受験申込および資料請求を開始した。
 今年度試験より国家資格化を見据え、試験問題数を従来の40問から50問に増問。試験時間を90分から120分に変更したことに加え、受験の利便性を高めるため開催地域を17地域から24地域に拡大した。
 6月19日に公布された「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(賃貸管理適正化法)」において新しい登録制度の登録業者に対して設置が義務付けられる「業務管理者」の要件に、一定の知識・経験を有する賃貸不動産経営管理等が想定されている。同法の政省令に役割が明記されることで、賃貸不動産経営管理士は法令に基づく国家資格となる見込み。
 同法のサブリースに関する規制については今年12月、新しい登録制度については来年6月に施行予定であり、法令順守のためにも資格取得が進んでいくとみている。
 今年の試験は11月15日に実施予定。受験申込期間は来月24日まで。

動画教育のHackシリーズ「不動産Hacks」をスタート
 スキルハックス(滋賀県草津市)が運営する動画講座「Hacksシリーズ」に、新たに「不動産Hacks」が追加された。
 新たに提供する「不動産Hacks」では、「もふもふ不動産」を運営する不動産投資家の「もふ」氏が講師を務める。88本の動画から幅広い種類の不動産投資について基礎から学べる講座となっている。料金は税込で9万9800円となっている。

いえらぶGROUP 不動産会社向けパソコン講座資料を公開
 不動産テックに特化した業界垂直統合SaaS「いえらぶCLOUD」を提供する、いえらぶGROUP(東京都新宿区)はパソコンで悩む不動産会社に向けた「いえらぶCLOUDを作るエンジニアが教える」資料を公開した。近年業界では「不動産テック」、「Prop tech」などの言葉が流行しIT化が急激に進むも、まだアナログな部分も多い。同社の調査によると、不動産会社の約8割はシステムを利用せずエクセルや紙を使って物件などの管理を行っているという。
 そこで同社ではパソコン講座を提供し、基本的な使い方からエクセルなどの良く使われるソフトの便利な使い方を紹介し、不動産会社の業務効率化を促進していく。




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