不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2020.09.07 14:23
ナインアワーズが九州エリア2店目をオープン スマートチェックイン導入し安心・安全に注力
ナインアワーズ(東京都千代田区)は9月14日、福岡県福岡市博多に、九州地区では2店舗目となる「ナインアワーズ 博多駅」をオープンさせる。同施設では、ナインアワーズとして初となるスマートチェックインシステムを導入。スピーディにチェックイン・チェックアウトできるとともに、フロントの業務を効率化することで、非対面接客で利用者や従業員の感染リスクを低減させ、安心・安全に注力する。
同施設は、JR・地下鉄空港線「博多」駅徒歩3分に位置、延床面積1814・22㎡、敷地面積359・44㎡、地上9階建て、客室数は男性104室、女性104室の合計208室。所有はナインアワーズプロパティファンド第4号で、運営はナインアワーズ。設計・施工は大和ハウス工業。
同施設は、大型の商業施設やオフィスが立ち並ぶ「博多」駅周辺は九州の中心部にあり、ビジネスやレジャーの拠点として多くの人で賑わう場所。
内装設計は、建築家の芦沢啓治氏が担当。これまでに開業した蒲田、名古屋に続きナインアワーズとしては3店舗目の案件となる。 最上階には、共有スペースとして自然光が注ぐ開放感のあるラウンジとエントランスを設けた。ワークスペースとしてはもちろん、中庭に見立てた室内植栽、ラウンジスペースのアイコンとなる樹木を囲み都会の喧騒の中でゆっくりとくつろげるよう工夫を凝らした。
「ナインアワーズ 博多駅」では、同社として初となるスマートチェックインシステムを導入する。コロナ禍のニューノーマル時代、宿泊やトランジットサービスの体験においても、利用客や従業員の安心・安全が求められており、様々な場面でスマートなホスピタリティサービスが必要とされている。
同社のスマートチェックインシステムでは、AIによる顔認証システムを用いたセルフチェックインや各種キャッシュレス決済を導入し、フロント業務を効率化。非対面による接客で人の滞留を回避し、利用客や従業員の感染リスクを低減させ、スピーディなチェックイン・チェックアウトを可能にした。また、サーモカメラによる検温チェックも採用した。
同社では、独自の衛生対策「ハイジーンプロジェクト」を推進している。これは通常の清掃のみならず24時間のオペレーションを分解し、清掃手順の見直しや除菌消毒薬剤の使い分け、カプセル内をUV 照射することでウイルスを不活性化させるなど、利用客に安心して利用してもらえるように策定したもの。もちろん同施設でも進めていく。
独自のカテゴリーを目指す「ナインアワーズ」は、ホテル滞在中の「シャワー」+「睡眠」+「身支度」という3つの基本行動の本質を捉え、機能性と品質を徹底追求し、適切で納得感のあるサービスを提供。「部屋という空間概念を捨てて身軽に使いこなすことで街とダイレクトにつながり、宿泊に限らず、24時間お客様のご都合に合わせて仮眠やシャワーのみでもご利用いただける、都心ならではのトランジットスタイルを提案しています」(同社)。
OYO Japan 長期出張者向けにホテルを新生活様式に対応
総合的な宿泊・住宅ブランドを運営するOYO Japan合同会社(東京都千代田区)は、家具家電つきアパートメントサービス「OYO LIFE(オヨ ライフ)」のウェブサイトで、長期出張などで仮住まいを探している人向けに「OYO LIFE」の部屋だけではなく、「OYO Hotel」でのホテルライフを提案。それぞれのニーズに合う幅広いライフスタイルの選択肢を提供する。また、1ヶ月以上の滞在にも「OYO Hotel」の宿泊施設を紹介する特設サイトも開設する。
同社はOYO Hotels Japan合同会社と、OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPANが7月31日に合併。不動産事業とホスピタリティ事業の総合的な「暮らしと旅」のプラットフォームを展開している。
「OYO LIFE」のウェブサイト上に今回新設した「OYO Hotel」の特集ページでは、東京、埼玉、大阪にある長期滞在に合った「OYO Hotel」の宿泊施設を紹介している。 同エリアで出張や、ステイケーション用に一時的な仮住まいを探している人に、リーズナブルな価格で実現できる「ホテルライフ」を提案する。ニーズに合わせてシングルの客室、ファミリー向け、和室、キッチン付き、ダイニング付きなど様々な種類の部屋が選択可能。
ホテルでは室内清掃などのサービスを提供するため、忙しいビジネスパーソンでも家事の負担が軽減され、時間をより有効に使える自由度の高いライフスタイルを提供する。
昨今のコロナウイルス感染拡大の影響を受けて「リモートワーク」や「ワークフロムホーム」などが、より身近になり、人々と「部屋」の関係が変わりつつある。仕事や生活をする場所を「自宅」や「オフィス」に限定せず、より自由に幅広い選択肢の中から選びたいというニーズが増えている。同社では、ホテルや旅館に長期滞在をして、いつもと違う場所でゆっくりリフレッシュしながら生活や仕事をする、といった新しいライフスタイルを提案する。
「OYO Hotel」は、テクノロジーを駆使した価格設定と予約システムにより、宿泊施設と顧客のマッチングを最適化するサービス。現在、宿泊者を安全に迎えるため、全国のホテル・旅館の衛生品質を認証する、あんぜん衛生措置「OYO安心ステイ認証プログラム」を推進している。
一方「OYO LIFE」は、テクノロジーを活用し、スマートフォンひとつで物件探しから部屋の契約・支払いまで一気通貫を実現したサービスを提供。
家具家電付きの部屋を豊富に展開し、全室インフラ完備、また基本的なアメニティも提供している。検索しづらい物件情報、複雑な手続き、2年契約の縛りや敷金礼金など、今までの賃貸物件を借りる際に発生する課題を解消ししているのが特徴だ。
グランビスタ ホテル&リゾート オリジナルブランド5店目を大阪に
グランビスタ ホテル&リゾート(東京都千代田区)では、オリジナルホテルブランド「INTERGATE HOTELS」の第5店目として「ホテルインターゲート大阪 梅田」(大阪府大阪市)を2021年4月にオープンさせる計画だ。
同ホテルはJR「大阪」駅桜橋口より徒歩5分に位置、地上18階、客室数386室(予定)。オフィスや大型商業施設が立ち並ぶ西梅田地区にあり、交通の利便性・立地の良さを生かし、ビジネス需要や国内外の観光客の宿泊ニーズを期待している。
客室は、世界各国のラグジュアリーホテルに導入されているシモンズベッド社と共同開発した「INTERGATE HOTELS」のオリジナルマットレスを全室配備。クッション性はもちろん、吸湿性・放湿性・通気性にも配慮した仕様だ。
「価値ある時間を過ごせるホテル」という価値体験型ホテルをコンセプトにした同ブランドでは、「All For Tomorrow『最高の朝』をお届けするホテル」として、「焼きたてパンとごちそう野菜の朝ごはん」や地域の「こだわりの朝のコーヒー」を提供する。また、地域の魅力を発見できるラウンジスペースでは、地域の伝統や文化を体験することができる「コト体験」イベントを定期的に開催していく。
同社は、北海道で初めての本格的洋式ホテルとして誕生した北の迎賓館「札幌グランドホテル」を有し、全国各地にシティホテル、ビジネスホテル、温泉旅館、総合海洋レジャー施設、ゴルフ場、ハイウエイレストランなどの施設運営を通じ、ホテル運営受託事業を展開している。
リゾートノート 別荘購入検討者が増加 コロナ禍影響
別荘・リゾートマンション専門 不動産物件検索サイト「別荘リゾートネット」を運営するリゾートノート(東京都中央区)では、コロナ禍での別荘検討者の動向変化に関するデータを公開した。 新型コロナウィルスの新規感染者が増加し始めた2020年3月頃から、徐々にサイトへの訪問者数・物件への問い合わせが増加。7月には昨年同月比3・7倍の問い合わせ件数にまで急増。人気のエリアは、伊豆・軽井沢・那須が多いが、伸び率では都内近隣の箱根・湘南・富士山麓エリアの注目度が高い。
緊急事態宣言で、テレワークを経験し、住環境について見直す人が増えていることが考えられる。また長距離移動を伴う旅行が制限されている中で、なるべく移動距離が少ないエリアで別荘を検討する人が増えているようだ。
オークハウス ロングステイ向けプラン提供
THINK GREEN PRODUCE(TGP 東京都渋谷区)は、“街のかくし味”をコンセプトとした宿泊施設「MUSTARD HOTEL」を渋谷で1棟、浅草で2棟を運営管理しているが、この度、オークハウス(東京都渋谷区)の新サービス「ホテルに住もう、グランステイ」を活用し、長期滞在向けプランの提供を開始する。
同ホテルは、渋谷・代官山エリアに展開。東京を代表する繁華街の一つであり、最先端の流行やファッション、音楽、若者文化の街で、JR「渋谷」新南口から徒歩5分に位置する。
中でも「MUSTARD HOTEL ASAKUSA1」、「ASAKUSA2」は、浅草に所在し、日本の歴史、文化が集まった街を最大限に楽しめるエリアだけに、宿泊ニーズだけに止まらない暮らしのニーズに対応する。
オークハウスの「グランステイ」は、基本的に長期滞在者を送客するサービスだが、「MUSTARD HOTEL」では「柔軟にユーザーニーズにあった連泊プランを提供したい」との考えから、5日、7日、14日、30日プランを準備し、テレワークや出張、アドレスホッピング、デュアルライフ、他拠点居住などのホテルライフをサポートしていく。