不動産トピックス
今週の一冊
2021.02.01 10:34
従来型のオフィスなら「不要」
さよならオフィス
著者:島津 翔
発行日:2020年10月8日
発行:日経BP
価格:900円(税別)
パソナが淡路島に本社移転、電通が汐留の本社ビル売却、富士通はオフィス面積を半減。「オフィス不要論」を唱え完全にオフィス賃貸をやめ、必要に応じシェアオフィスへ集まるIT企業など、従来のオフィスに「さよなら」する企業が増えている。オフィスの在り方は大変革の時代を迎えている。
「オフィスはやっぱり必要」派も、「オフィス不要」派、テレワーク上級レベル「ワ―ケーション」まで取り入れる企業、一部テレワーク、一部従来通りとする折衷派。昨年4月の初の緊急事態宣言時の「とにかくテレワーク」と違い、現在は各企業の方向性が定まった時期だろうか。
本書は様々な企業・個人への取材を通し働き方の変革を追求。「オフィステック」という新しい市場も解説。 オフィスは不要かの問いに著者は「従来型のオフィス」なら「Yes」という。そして「オフィスは不要になるのではない。姿を変えながら、街に溶け込んでいくのだ」という。「さよなら従来オフィス、こんにちは新様式オフィス」。
オフィスは経営者の方針が反映される。いつまでも社員を従来型オフィスに縛り付け監視する経営者は自然淘汰されるだろう。「さよなら変革しない経営者」。オフィスは人がつくるものだ。経営者がいかに社会の変革についていけるかに掛かっている。