不動産トピックス
今週の一冊
2021.03.08 11:23
管理職の旅へのエール
フェイスブック流最強の上司
著者:ジュリー・ズオ
発行日:2020年9月
発行所:マガジンハウス
価格:1600円(税別)
著者は草創期のフェイスブックでインターン採用され、25才で管理職となりチームを率いた。世界中の人々の生活を変えたGAFAの一角の中枢を担った人物が語る「最強の上司」とは?
アメリカのIT企業というだけで雲の上の話、縁のない世界と思うなら間違いだ。企業は上司と部下、経営者と社員がいる。大企業も零細も日本もアメリカも同じだ。
本書は「管理職の仕事のほとんどは普遍的。チームの方向性を考えること、人々が共に働くことでより良い成果が出るようにすること」ほか、「管理職とは」が溢れている。日本の「上司」たちには釈迦に説法だろうか。いや、ぜひ読んでほしい。
裏を返して読めば思いがけない視点に気づく。最強の上司の反対は最低の上司。「自分自身を把握できない人がチームを把握できるわけがない」だそうだ。「縛りをきつくして監視し、働きにくい環境にして脅せば社員は馬車馬のように働くはず」と逆方向にマネジメントすれば結果的に会社は悪化することを把握できない経営者にも有用な一冊。
「自分の意見は正しく周りは間違いと過信し会議でふんぞり返っていた」ことを「恥ずかしい思い出」と恥を知る著者の上司論。どうか目をつむらずご一読を。