不動産トピックス
今週の一冊
2021.03.15 10:37
SDGs実現可能性を考える
図解 SDGs入門
著者:村上 芽
発行:2021年1月6日
発行所:日経BP
価格:1600円(税別)
SDGsは世界共通の目標と既に定められており、避けることはできない。目標だターゲットだ指標だと細かく分類され、大体「サステナビリティ」や「持続可能な」からして分かりにくいがともかくも世界はSDGsへ向かってとっくに走り出している。2015年に国連で採択された17の目標を2030年までに達成するのだ。
本書はグラフや表を盛り込み、社会の現状はどうなっているのかを懇切丁寧に解説する。第1章「日本は本当に豊かな国なのか?」では日本含めた各国の行政による文化・芸術分野の支出額を国・地方の内訳も分かるグラフを見せ、「総額はイギリスとほぼ同じだが一人当たりでは日本は半分」と細かく分類。また「ESG投資家を味方にすればいい」と、ノルウェー政府年金基金にまで言及する。
さて日本政府のSDGs推進本部では日本の取り組み方針も決定済み。優先課題は「あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現」という。森喜朗JOC元会長の女性蔑視発言が記憶に新しいが、あのような認識を持ち発言をする御仁はまだまだ日本社会のどこにでもいる。我が国のジェンダー平等は日光江戸村の猿が選挙権を持つより難しいだろう。
ともあれ、SDGsの進捗具合は社会人必須の知識だ。各章を広く深く読み込みたい1冊。