不動産トピックス
今週の一冊
2021.04.12 10:38
社会を守るファイアーマンへ
なぜ消防士は不動産投資に向いているのか?
発行日:2020年12月4日
発行:幻冬舎メディアコンサルティング
価格:1200円(税別)
「この本は、24時間365日、私たちの社会を守り続けている消防士の方たちのためだけに書きました」(はじめに)そうだ。
公務員を主な顧客とし、消防士専門の部署まである不動産会社の代表である著者は「手堅い職業ゆえ金融機関から高い評価を得ている」、そのため、「最強の投資対象は、融資によるレバレッジ効果を最大限に利用できる不動産投資」という。
米国ではヒーロー的存在の消防士「ファイアーマン」、日本では尊敬されこそすれヒーロー扱いにはされていない。ストレス多く危険な職業ではあるが一介の公務員。「公務員なら安泰の時代は終わり」と投資を強く勧めている。
大企業でさえ副業を解禁する時代だ。企業年金勿論、国の年金制度も当てにはならない。正規公務員とはいえ老後の心配は尽きないだろう。消防士以外でも、「狙うべき物件はコレ!」章など投資入門指南の一冊として目を通す価値はある。
なお、「金融リテラシーを身に付けた者だけが経済的な豊かさを享受できる」とのことだが、その「金融リテラシー」には「融資=借金」の図式も含まれているだろうか。更に、付け加えるなら、「うまい話には裏がある」も頭に叩き込んでから読んでほしい。