不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2021.06.14 15:54
アパG 「アパホテル<小倉駅新幹線口>」リニューアル 宮城では4棟目を取得しオープン
アパホテル(東京都港区)は、1月26日にプレオープンした全96室の「アパホテル〈小倉駅新幹線口〉」(福岡県小倉市)の全館リニューアルを完了させた。
同ホテルは、JR各線・山陽新幹線「小倉」駅徒歩1分の場所に位置、ビジネスはもとより、国内レジャー、インバウンドなど幅広い宿泊需要を取り込んでいく。
プレオープン以降、営業を続けながら全館リニューアルを実施。フロント・ロビーの内装を一新し、全客室および共用部のカーペットの張り替え、客室のクロスの張り替えを実施。ベッド下に収納スペースを設置したオリジナルベッド「Cloud fit SP(クラウドフィット エスピー)」を導入し、照明スイッチ類を枕元のヘッドボードに集約、携帯・スマホの充電に便利なベッド枕元のコンセント、USBポートを新設するなど、高品質・高機能・環境対応型をコンセプトとする「新都市型ホテル」へのリニューアルを行った。
また多様な需要に応えるため、ツインルーム新設、幅1400mmのベッド導入による既存シングルルームのダブルルーム化を行った。
フロントにはアプリチェックイン専用機を1台設置。公式サイト、アプリによる「アパ直」にて事前にクレジットカード決済をするアプリチェックインを行うことで、当日のチェックイン手続きが大幅に簡素化することができる。
ゲストの時間を大切にするアパトリプルワンシステムにより、「非接触」、「待たない」、「並ばない」を実現したストレスフリーのアパオリジナルデジタルサービスを提供する。
同社はまた、宮城県大崎市の「東北イン古川駅前」を取得する株式譲渡契約を締結。
同ホテルは、JR東北新幹線・陸羽東線「古川」駅より徒歩2分の駅前立地となり、ビジネスやレジャーに適した立地となる。
全客室に50型液晶テレビを設置、通信速度とセキュリティの面で優れたWi―Fi無料接続、BBCワールドニュース無料放映、VODの無料見放題サービスなどを行い、滞在中の満足度を高め、4月20日より「アパホテル〈宮城古川駅前〉」としてオープンさせた。
宮城県内では、全610室の「アパヴィラホテル〈仙台駅五橋〉」、全97室の「アパホテル〈仙台勾当台公園〉」、全306室の「アパホテル〈TKP仙台駅北〉」の3棟・1013室が運営中であり、同ホテルは宮城県内4棟目のホテルとなる。
同社はアパホテルネットワークとして全国665ホテル・10万2708室を展開している。2010年4月にスタートした「SUMMIT 5(頂上戦略)」では、東京都心でトップを取る戦略を開始。現在、東京23区内で直営ホテル78ホテル・1万9000室を展開。
2015年4月にスタートした「SUMMIT 5―2.(第二次頂上戦略)」では、東京都心から地方中核都市へとエリアを広げ、大型タワーホテルの出店も積極的に進めていき、アパホテルネットワークとして10万室展開を達成した。
現在、首都圏・関西を中心にタワーホテル2棟・3764室を含む25棟・9750室を建築・設計中だ。
2020年4月にスタートした「SUMMIT 5―3.(第三次頂上戦略)」では、国内で圧倒的なNo.1ホテルチェーンとなるべく、2025年3月末までにアパホテルネットワークとして15万室展開を目指していく。
WOOC 宿泊施設をリノベーションしコワーキングスペースに
コワーキングスペース事業を行うWOOC(ウォーク 東京都品川区)では、元々カプセルホテルだった店舗の一部をフルリノベーションし、7月1日に京都府三条木屋町に24時間365日使えるコワーキングスペース「BIZcomfort(ビズコンフォート)三条木屋町」をオープンさせる。
関西圏で15拠点目の出店となる同施設は、地下鉄東西線「三条」駅から徒歩3分に位置する。京都の繁華街といえば四条河原町だが、木屋町もそのエリアの中の一つで、周辺には飲食店などが立ち並ぶ。コロナ前には観光客で賑わっていた木屋町だが、現在は人流が減ってしまい、休業や撤退をしたお店も少なくない。 一方で、コロナ禍により自宅やカフェ、ホテルなどでテレワークをする人が増えているが、「ネット環境が良くない」、「周りが気になり集中できない」、「机・椅子が長時間の作業に適していない」など、様々な問題や不満を抱えている人も増えてきた。同施設はこうしたニーズに対応するもの。
同施設は9・10階の2フロアに分かれている。一部が吹き抜けになっていることや、ガラス張りで解放感を感じられる空間にした。大きな窓からは五山送り火が行われる山々や、鴨川も臨める位置にあり、京都らしい四季折々の景色が楽しめる。さらに、大きな窓からは自然光が入る設計。自然光は、自律神経を整え、ストレスを軽減させる力があるとされており、集中力アップも期待できる。
同社では、作業をメインとするワークブースの他、食事も可能なカフェブースや、通話・WEB会議専用のテレフォンブース、静かに集中したい時のサイレントブースなど、複数のブースに分かれている。
近年は働き方が多様化し、フリーランスや副業、スタートアップなど、自分の特技や強みを生かした働き方を選択する人が増加している。企業側も、働き方改革の一環で、コワーキングスペースを用いたテレワークや、子育て・介護世代が自宅近くでも働けるサテライトオフィスを設置する傾向にあり、働くスタイルや意識が大きく変わろうとしている。 そんな背景の中、同社では「はたらくをもっと自由に快適に!」をコンセプトに、シェアオフィス「BIZcomfort」を運営。関東・関西を中心に、全国展開に向けて積極的に拡大している。
京都ホテル 「ホテルオークラ京都」に名称変更
東証2部上場企業の京都ホテル(京都府京都市)が経営する「京都ホテルオークラ」は、2022年1月より「ホテルオークラ京都」にホテルの名称を変更する。また、ホテル名称を冠した施設などは、合わせて名称を変更する予定。ホテル名称の変更は、同時期に予定している「ホテルオークラ京都 岡崎別邸」の開業に伴い実施する。
同ホテルは1888年に実業家前田又吉が「京都常盤」を創業したのがはじまり。渋沢栄一が創立費を扶助した西日本で唯一のホテル会社だ。1891年のロシア皇太子ニコライ滞在を皮切りに国内外の賓客を迎えてきた。2001年にホテルオークラと業務提携し、翌年にホテルの名称を「京都ホテルオークラ」に改称。2021年で創業133周年を迎えた。
同ホテルは、地下鉄東西線「京都市役所前」駅直結。地上17階、地下4階建て。客席は全321室、スカイレストラン「ピトレスク」、鉄板焼「ときわ」、大宴会場、中宴会場、小宴会場5、貴賓室等を併設する。
京都市左京区岡崎天王町にホテルオークラが運営する「ホテルオークラ京都 岡崎別邸」が2022年1月に開業を予定している。京都ホテルが経営する「ホテルオークラ京都」(現:京都ホテルオークラ)とあわせて2つのホテルオークラ京都が展開されることになる。
「ホテルオークラ京都 岡崎別邸」は、多くの寺社仏閣、名所旧跡、文化芸術施設の集まる岡崎エリアに位置するスモールラグジュアリーホテルとなる予定で、京都市中心部の交通至便な立地の「ホテルオークラ京都」は、宿泊・宴会・レストラン施設が一体となったグランドホテルならではのサービスを提供していく。
京都ホテルでは、2022年1月以降も引き続き、「ホテルオークラ京都」、「からすま京都ホテル」の2施設を経営していく。
クロスホテル札幌 テレワーク宿泊プラン開始
「ORIX HOTELS & RESORTS」ブランドのシティホテル「クロスホテル札幌」(北海道札幌市)は、ホテルの公共スペースでテレワークができる連泊プラン「48H(時間)ステイプラン」を販売。このプランは、出張やワーケーションなど、落ち着いた執務環境を求めている顧客に、ホテルの公共スペースを活用してもらうとともに、仕事の後は客室でくつろげる連泊限定のプランだ。
また、チェックイン時間は、飛行機の到着時間や顧客の予定に合わせて制約なくフレキシブルに決めることができる。利用者は、チェックイン時間から最長で48時間、ホテル内に滞在することが可能だ。
宿泊できる部屋は、高層階の特別フロア「クロスフロア」のラグジュアリーダブルを用意。200cm幅のキングサイズベッドや独立したバスルームを完備、アメニティも充実した長期滞在にも適した部屋で過ごすことができる。
チェックイン時に、ホテル近隣にある仕事のしやすい環境が整ったカフェや、コワーキングスペースなどを紹介した同ホテルスタッフ作成のマップをプレゼントするため、ホテル内外で気分に合わせてテレワーク場所を選ぶことができる。
ホテルモントレが「ミラブル」導入
ホテルモントレグループを運営するホテルモントレ(大阪府大阪市)は、ファインバブル技術の専業メーカーであるサイエンス(同)のウルトラファインミスト「ミラブル」を順次、ホテルモントレに導入する。
「ミラブル」は、勢いのあるストレートとより微細な気泡を毛穴まで届けるミストに、ワンタッチで切り替えて使える画期的なシャワーヘッド。マイクロバブルよりさらに小さく、すぐれた洗浄力を持っていウルトラファインバブルを含んだ洗浄力の高い超微細空気混合水をヘッドに内蔵された特殊機構で作り出し、シルクに包み込まれるような上質な肌感触を実現。超微細な気泡を含んだ水は、高い洗浄力を発揮するという。
ホテルモントレは、ヨーロッパを中心とした様々なコンセプトで全国に10都市21ホテルを展開している。
JHAT 1時間から月単位で利用可能に
「hotel MONday」、「MONday Apartment」、「ICI HOTEL」ブランドを運営するJHAT(東京都港区)では、新たにコロナ禍で大きく変化したライフスタイルに対応した「TIME STAY SERVICE」の販売を開始した。
これは1時間から月単位まで、ゲストのリクエストする時間をリクエストした時間だけ提供するサービス。従来のホテルで決まっていたチェックイン・チェックアウトの制限を外し、ゲストに合わせてカスタマイズできる事が特徴だ。
利用できる店舗は、「hotel MONday 豊洲」(東京都江東区)のほか、「hotel MONday 京都烏丸二条」(京都府京都市)、「hotel MONday 東京西葛西Annex」(東京都江戸川区)など。同社のホテルは、銀座、秋葉原、京都駅東九条など観光、セカンドハウスやテレワークなど高い利便性と広い使用目的に対応出来る立地にある。