不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2021.06.29 11:57
カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント 宇都宮駅整備事業の核テナントで出店
カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(東京都港区)では2022年夏、栃木県宇都宮駅東口地区整備事業で、住友商事(東京都千代田区)とJA三井リース建物(東京都中央区)が民間施設所有者として事業参画する複合施設の核テナントとして「カンデオホテルズ宇都宮(仮称)」を開業させる。カンデオホテルズとして、栃木県では佐野店に続き2店舗目の出店で、宇都宮市では今回が初出店となる。
同ホテルは、14階建て施設の1~2階、5階~14階。客室は288室、レストランのほか、最上階には露天風呂・内湯・サウナのスカイスパを併設する。
同ホテルでは、「唯一無二の4つ星ホテルとしてまだない感動を創造すること」をコンセプトに、「幅広いお客様にとっての“自分らしい豊かさと寛ぎ”をかなえる空間として、機能性と洗練された世界観を両立した客室をデザインしています」(同社)。日本百名山にも名を連ねる男体山や宇都宮の街を一望できるサウナ併設の「天空のスカイスパ」、地域の特産品を積極的に活用した「食べあわせ」を思いのままに楽しめる朝食ビュッフェが大きな特徴だ。
同ホテルが位置する宇都宮は、日光などの観光需要、周辺工業団地などに進出している企業関連のビジネス需要、同エリアに開発されるコンベンション需要がありビジネスチャンスの多い魅力溢れるエリアだ。今回の宇都宮駅東口地区整備事業では、宇都宮駅東口直結の2・6の敷地において、コンベンション施設・交流広場・高度専門医療の拠点となる病院・商業施設・宿泊施設・オフィス・生活サポート施設・分譲マンションなどの開発を予定している。
また、この事業完成後に開通する公共交通ネットワークによって周辺への移動の利便性がさらに向上する予定だ。
カンデオホテルズは全国23カ所にホテルを展開し、年間約170万人の方々が訪れる、単に高級な5つ星ホテルと手軽な3つ星ホテルの中間に位置する世界で唯一の“4つ星ホテル”をコンセプトに掲げるホテル。
INGホテルが秋田に出店
HGホテルズ&リゾーツ(東京都港区)ではこのほど、アビラ(長野県飯山市)と契約を締結、2021年12月に「ANAクラウンプラザホテル秋田」(秋田県秋田市)を開業させることとなった。全世界で16のホテルブランドを展開する同社が、秋田県でホテルをオープンするのは初めてで、県内で初の外資系ホテルブランドとなる。
同ホテルはJR「秋田」駅西口から徒歩3分に位置し、客室数は187室。レストランやジム、サウナ、日本式浴場、写真室、ドレスサロンのほか、東北地方で最大規模を誇る約2000人収容可能な大宴会場を含む7つの宴会施設を擁し、リブランドして開業する。
今回の案件は、ANAインターコンチネンタル、ANAクラウンプラザ、ANAホリデイ・インの計1000室以上の3ホテルが12月に誕生する安比高原リゾートの発表に続き、IHGホテルズ&リゾーツにとって、今年日本で2度目の契約締結となった。
クラウンプラザは、世界中の主要都市や中心部、リゾート地にホテルを擁する世界最大級のアップスケール・ホテルブランドの1つ。日本では北は釧路から南は熊本まで19軒のホテルを有する。
IHGホテルズ&リゾーツは日本では、ANAとのジョイントベンチャー会社、IHG・ANA・ホテルズグループジャパンとして運営されている。本体であるIHG・ANA・ホテルズグループジャパンは、37のホテルをポートフォリオに持つグローバルオペレーターの1つ。近年では、「キンプトン新宿東京」、「ホリデイ・イン&スイーツ新大阪」、「ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん」、「ホテルインディゴ箱根強羅」など、次々に新しいホテルを開業している。
京王プレリアホテル札幌 「カスタムオフィス」サービス提供
京王プレリアホテル札幌(北海道札幌市)では、内田洋行(東京都中央区)、近藤商會(北海道札幌市)と連携、「京王プレリアホテル札幌」3階の客室を改修し、利用客のニーズに合ったオフィスをホテル内に作ることができるサービス「カスタムオフィス」を提供する。
同ホテルでは、コロナ禍によるリモートワークの推進など利用客を取り巻く働き方の変化を受けて、昨年10月からホテル客室を活用した「個室レンタルオフィス」6室を提供している。月間利用数も110室を超えるなど、好調に推移し増室等事業拡大を図っている。今回の新サービスは、長期利用ニーズや多様化する利用客の利用ニーズ等、更なる課題を解決するもの。
「カスタムオフィス」とは、ベッドなどを撤去し、ホテル客室と利用客が選んだオフィス家具を一括でレンタルすることで、利用客のニーズに合ったオフィスをホテル内に簡単に作ることができるもの。初期投資を抑えられることや、月額賃料が水道光熱費込で9万9000円からと利用しやすい価格設定で、大浴場の利用やスタッフによる宅配便受取などのホテルならではのサービスも受けられることが特長だ。
オフィスの分散・縮小や、新規開業に向けた事務所開設を検討中の企業、職場以外の働きやすい場所を探しているビジネスパーソンなど、働き方改革やコロナ禍で加速している柔軟な働き方を求めている人をサポートしていく。
新型コロナウイルス感染拡大後、宿泊業に関しては引き続き回復の兆しが見えない状況が続いている。同ホテルは、ホテルを“利用客にとって居心地の良い場所”と再定義し、既存の宿泊需要だけに捉われず、コロナ禍によって加速した社会の変化やニーズを踏まえた新たなサービスを開発・提供することで、利用客に求められ続けるホテルを目指していく。
サンフロンティア不動産 1棟まるごと事務所に用途変更
東証一部上場企業のサンフロンティア不動産(東京都千代田区)の連結子会社であるサンフロンティアスペースマネジメントは、顧客のあらゆるスペース需要に応える「Order Made Space 西新宿」(東京都新宿区)をオープンさせた。
同施設は、同社グループのオーダーメイドスペース事業としては初となる、1棟ホテルをオフィススペースに用途転換して運営するもの。昨年までホテルとして運営されていた。しかし、コロナ禍の影響により事業者が撤退、ビルオーナーから相談されたことから、今回の事業へとつながったという。
従来、ホテルとして利用されていた客室からベッドを撤去し、オフィス家具や照明器具等を設置、オフィス空間へと転換させた。オーダーメイドスペースは、オーダーに合わせてセットアップするため、顧客のあらゆるニーズに幅広くお応えすることが可能だ。
最短1週間から利用出来、リモートワーク拠点としてはもちろんのこと、プロジェクト用の分散オフィスやオンラインセミナーの動画配信ルームなど、多岐にわたる用途で活用できる。
同施設は、5フロア全69室の大型施設で、1名から5名までの「個室」と、最大30名収容可能な「会議室」など、利用人数に応じて選ぶことが可能な広さのスペースを用意する。全室が高速インターネット回線を完備した完全個室のプライベート空間。プライバシーセパレータ機能付きでセキュリティ面でも安心して利用することができる。
同施設は、東京メトロ丸の内線「西新宿」駅徒歩2分に位置、契約対象は法人、個人問わず、契約期間は1週間~年単位まで。
プロパティエージェント ファーストキャビンに出資
「IT」×「都心」×「不動産」で価値を創造する企業プロパティエージェント(東京都新宿区)では、ファーストキャビンHD(東京都新宿区)と顔認証サービス「FreeiD(フリード)」導入の業務提携合意書を締結した。プロパティエージェントはまた、さらなるシナジー効果発揮を目的として、ファーストキャビンへ出資した。
ファーストキャビンは、飛行機のファーストクラスをイメージしたコンパクトホテル事業を関東・関西エリアの駅徒歩5分以内の立地で、フランチャイズを含め15店舗を展開。独自コンセプトの新しいホテル形態が支持を集め、会員数320万人を超える豊富な実績を有している。空きビルや空き店舗をリ・デザインし、一部施設ではラウンジをコワーキングスペースとして活用するなど、これまでのホテル運営にとらわれない独自の空間活用に取り組み、グローバル展開を含め100店舗を目指している。
独自のコンセプトでホテル運営及びフランチャイズ事業を展開するファーストキャビンと、その独自性発揮の一助となる可能性が高い顔認証サービス「フリード」は、双方にとってシナジーを発揮するものと期待され、出資による今後の双方の信頼関係向上により、より一層シナジー効果を発揮し、双方の企業価値を向上することができるという。
OYO Hotel ポイントプログラムをスタート
OYO Japan合同会社(東京都千代田区)が展開する「OYO Hotel(オヨ ホテル)」では、新たに「OYOポイントプログラム」をスタートさせた。
OYO HotelのLINE公式アカウントを友だち登録しているユーザーを対象に、加盟の宿泊施設を予約、宿泊するたびにポイントを獲得することができる。ポイントを貯めた特典として、500円割引券や1泊無料券をプレゼント。付与された特典はOYO Hotel加盟の全宿泊施設予約時に利用することが可能だ。
今回のプログラム提供開始に関し、同社共同代表で副社長でもある田野崎亮太氏は話す。
「OYO HotelのLINE公式アカウントの運用開始に続いて、この度お客様とのコミュニケーションを強化する取組みのひとつとして、LINEを利用したポイントプログラムを開始しました。是非、ポイントプログラムを利用して全国に200軒以上ある様々な施設にご宿泊いただきOYO Hotelをリピートご利用いただきたいと考えています」。
観音崎京急ホテル ホテルワーク予約サイト掲載
ガイアックス(東京都千代田区)が運営する平日4泊5日のホテルワーク予約サイト「Otell(オーテル )」では、京浜急行電鉄(神奈川県横浜市)と連携し、京急グループの観音崎京急ホテル(神奈川県横須賀市)の掲載を開始した。
集中と休息の両立ができる環境を探しているユーザーに都心から約1時間とアクセスしやすく、豊かな自然や食文化を楽しめるホテルワークを提案する。 同サイトから観音崎京急ホテルを予約することで、全室オーシャンビューの客室での海を眺めながらの仕事と疲れを癒やす時間を、通常より低価格で提供する。具体的には、地産地消の旬の食材を使ったレストランや、油壺温泉が楽しめる温浴施設「SPASSO」の割引優待を受けることができる。