不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2021.07.12 10:22

チョイスホテルズジャパン 「コンフォートホテル」秋までに2棟オープン SDGsに沿った設備を配置
 全国に「コンフォートホテル」「コンフォートイン」「コンフォートスイーツ」を展開しているチョイスホテルズジャパン(東京都中央区)では、新たに2棟のホテルをオープンさせる。
 7月5日には沖縄県那覇市に「コンフォートイン那覇泊港」(沖縄県那覇市)をオープン。同ホテルは那覇市内で2軒目、沖縄県内で3軒目のコンフォートブランドのホテルとなる。
 沖縄都市モノレール「美栄橋」駅より徒歩約5分に位置、地上10階建て、客室は全117室。SDGsの取り組みとして再生チップウレタンを使用したベッドマットレスを導入した。またデュベ(羽毛の布団兼ベッドカバー)にも、使用済み羽毛布団を解体後に洗浄、膨らみを復元させた羽毛を80%以上使用した再生品を採用。これらはSDGsの17の目標のうち、No.12「つくる責任 つかう責任(持続可能な生産消費形態を確保する)」に該当する活動の一環として取り組んでおり、いずれもエコマーク認定商品。
   無料朝食サービスでは、「海岸カフェのあさごはん」のテーマのもと、沖縄料理の定番「タコライス」や野菜と牛肉の旨味が溶け込んだ「ゴーヤカレー」など、カフェで楽しめるようなメニューを用意した。
 同社はまた、10月14日に愛知県名古屋市熱田区で「コンフォートホテル名古屋金山」をオープンさせる計画だ。同ホテルは名古屋市内で4軒目、愛知県内で8軒目のコンフォートホテルとなる。
 同ホテルは、名鉄「金山」駅東口より徒歩約1分に位置、地上10階建て、全207室。「金山」エリアは、名古屋市の副都心として位置づけられており、昨今は再開発が進む地域として注目されている。
 ホテル内にはレンタカー店やコンビニエンスストア、ジム、眼科などを併設する。フロントにはチェックイン・アウト機を設置し、接触を最小限に抑える工夫も施す。また、動画配信サービスを客室に導入、4階にはプロのブックディレクターが厳選した本が100冊以上そろう「Comfort Library Cafe」を併設し、外出しなくてもホテル内での滞在を楽しめる空間になっているのが特徴だ。 
 全室にはオリジナル快眠枕「チョイスピロー」を導入。ホテルが建つ三角形の地形をイメージしたデザインと、金山地域のもつ歴史を表現したアクセントカラーを取り入れた。
 「Comfort Library Cafe」では、本のほかウェルカムドリンク、Wi―Fi、コンセントなどを備える。リモートワークなどでのコワーキングスペースとしても活用できる。
 同社は世界40カ国以上に7000軒以上のホテルを展開するアメリカのホテルチェーン「チョイスホテルズインターナショナル」の、日本におけるマスターパートナーとして、北は北海道、南は沖縄まで全国各地でコンフォートブランドのホテルを展開している。「ビジネスや観光に便利な立地、バランスよくヘルシーな朝食、オリジナル寝具による快眠へのこだわりなど、充実したサービスを提供しています」(同社)。また、2018年5月31日の世界禁煙デーをもって、全国に50軒以上の規模を展開するホテルとしては日本で初めて、全室禁煙化を達成した。

ファーイーストホスピタリティ シンガポール発日本で2棟目
 シンガポールの大手ホテル・サービスレジデンス運営企業であるファーイーストホスピタリティ(本社・シンガポール)が運営する「ファーイーストビレッジホテル横浜」(神奈川県横浜市)がオープンした。同ホテルは、同社の日本における2軒目のホテルとなる。
 同ホテルは、横浜市営地下鉄「桜木町」駅下車徒歩5分に位置、総客室数は277室、ロビーラウンジ、ビレッジラウンジ、レストランを併設する。
 シンガポールと横浜はどちらも港町ということで、港を連想させるアンカー(錨)や船舶照明など装飾品を配置した。また、シンガポールの茶器や玩具があしらわれたロビーやレストランには、温かみのある木材が使用され、心地良い空間を提供する。館内には時間帯に合わせて、様々なジャンルの音楽が24時間流れ、自宅にいるかのような空間を演出。宿泊客は ロビー、ラウンジ、レストランでの朝食ビュッフェで横浜銘菓やシンガポールのスナックを提供する。
 横浜に進出した理由について、同社の最高経営責任者であるアーサー・キョン氏は話す。
 「ファーイーストホスピタリティでは、地域での事業拡大を常に検討しています。今後、アジア内の旅行が増加することが予想される中、更に需要が高まると思われる日本は、当社にとって重要なマーケットです。この度、日本で2軒目のホテルを1年の間に開業し、日本で最も人気のある2つの都市、東京と横浜に拠点を持つことができました。当社は、今後も日本のように国内旅行が堅調に伸びている市場に参入していきたいと考えています」。
 ファーイーストホスピタリティは現在、105軒以上のホテルやサービス付きレジデンスを9カ国で展開している。

共立メンテナンス 「ラビスタ草津ヒルズ」開業
 全国にリゾートホテル「共立リゾート」やビジネスホテル「ドーミーイン」を運営する共立メンテナンス(東京都千代田区)では、群馬県吾妻郡にリゾートホテル「ラビスタ草津ヒルズ」をオープンさせた。
 同ホテルは、関越自動車道「渋川伊香保IC」より約1時間30分、地上6階建て、客室数は全69室。眺望にこだわったラビスタシリーズ10棟目となる。
 最大の特長は、強酸性の草津温泉では稀有な建物最上階に設けられた天然温泉の眺望浴場。同じく最上階には、無料で何度でも利用できる趣異なる4種の貸切風呂も完備。さらに全ての客室にも天然温泉露天風呂が備えられ、「湯畑の湯」をはじめ3つの異なる源泉から引き込んだ草津の湯を、湯処でも客室でも提供する。
 館内は、草津町と歴史的繋がりの深い「ドイツ」に因んだ設えで異国情緒を演出。6階建ての建物中央を貫く吹き抜けには、ドイツ最大の「トリベルクの滝」をイメージした滝が流れ落ち、客室は、グリム童話の「赤ずきん」、「ヘンゼルとグレーテル」、「白雪姫」をモチーフに、3つのデザインでコーディネートされた洋室を用意する。
 共立メンテナンスの運営するリゾートホテル事業では、リゾートホテル「ラビスタ」シリーズやペットとの滞在を愉しむ「ルシアン」シリーズ、個性豊かな「和の湯宿」などの施設を全国に36カ所で展開している。

ホテルマネージメントジャパン 九州に「オリエンタル エクスプレス」ブランド2店目
 ホテルマネージメントジャパン(東京都渋谷区)では、「ホテル オリエンタル エクスプレス 福岡天神」(福岡県福岡市)を開業させた。
 同ホテルは「ホテル オリエンタル エクスプレス 福岡中洲川端」に次ぐ九州2軒目の「オリエンタル エクスプレス」ブランドホテルとなる。
 同ホテルは、地下鉄空港線「天神」駅より徒歩1分に位置、地上13階建て、延床面積8600・22㎡、客室はダブル232室、ツイン30室、スイート1室の合計263室。運営会社は同社100%子会社の福岡天神オペレーションズが担当す る。
 同ホテルは、「BASE@TENJIN」をコンセプトに、旅の拠点(BASE)としてビジネスやレジャーなどの幅広い用途で福岡の要所や人気観光スポットへのアクセスにも恵まれた立地にある。ホテルより徒歩1分の天神北バス停を活用すれば、福岡PayPayドーム・博多港・福岡サンパレスといった福岡の各イベント会場などにも行きやすい。福岡エリアはまた、2024年に向けて大型商業施設やオフィスビルの新規建築、道路整備を含めた大規模都市計画「天神ビッグバン」が進行しており、天神地区を含む福岡市はアジアだけでなく世界各国から多くの来街者が訪れる拠点となる。
 客室は、福岡県小石原焼きの茶器などを備えたナチュラルな装いが特徴。全客室の8割がベッド幅W1400mm~W1600mmのゆっくり寛げるダブルルームとなっている。

西伊豆観光開発 「イル アズーリ」リブランド
 西伊豆観光開発(静岡県賀茂郡)では、新規ホテルリゾートとして、「Il Azzurri イル・アズーリ」を7月16日に開業させた。同社は、「星野リゾート青森屋」、「星野リゾート奥入瀬渓流ホテル」を所有経営する三沢奥入瀬観光開発を母体とするホテル事業会社。2020年12月に「アクーユ三四郎」として運営されている旅館施設を取得し運営を開始。2021年3月より全面改装に着手し、7月16日に名称変更の上、リゾートホテルとしてグランドオープンを迎えることとなった。 
 同ホテルは、夕陽の眺望で名高い西伊豆町に位置し、ターコイズブルーの海に浮かぶ三四郎島を全客室から場所にある。全客室に露天風呂を設置し、その眺望の移り変わりを入浴しながら楽しむ事ができる。 
 ロビーラウンジには、アルコールを含む飲み物が自由に楽しめるコーナーを設け、朝からシャンパンや柑橘系のオリジナルドリンクを提供する。




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