不動産トピックス
ビル業界ミニトピックス
2021.07.19 11:13
■コロナ禍のなかで流行する食のデリバリー。そのなかでOUR KITCHENが6月に開業した「OUR KITCHEN二子玉川」。昨年、白金に1号店をオープンさせたのに続き2号店目となった。両店舗ともに和洋中様々な店舗が入居している。
クラウドキッチン事業を展開する同社代表取締役の須藤真希氏は自らも「デリバリーの宅配員を経験したことがあります」という。配達員としての登録が完了すれば、すぐに配達員として働くことが可能。自転車を使って、何件ものデリバリーをこなしたようだ。そのなかで苦労する物件もあるようだ。「タワーマンションですと、高層階に住まわれていたりするとそのフロアを行き来するだけでも時間のロスになることがあります。またセキュリティが厳しいと、やはり時間がかかりますね」。
食のデリバリーサービスへの需要が増す中で、インフラとしてのクラウドキッチンも数を増やしている。認知が進めば、配達のしやすさも向上していくのだろうか。
■東京都羽村市にある商業施設「SAKURAMALL」で昨年より「SAKURA FIELD」を運営するオフィス裕(東京都福生市)。約760㎡の空間では野球やゴルフなどのスポーツの練習が可能で、元プロ選手やアマチュアの有力選手がスクールを開く。代表取締役の加藤裕太郎氏自身も大学野球経験者だ。
「SAKURA FIELD」がある区画はもともと飲食店テナントに貸し出す予定であったが、コロナ禍でリーシングに苦戦。見通しが立たなかったことから、新しい活用として展開するに至った。加藤氏は野球経験者だからこそ、「野球に特化した練習場にしてもよかったのでは」という疑問も抱く。それに対しては「当初から野球だけの施設にはしたくありませんでした」という。多彩なスポーツの練習ができる複合的な施設とすることで、多様なニーズに応えられる。実際に現在では野球やゴルフ、またヨガなど多様なコンテンツが揃っていて、利用ニーズを広げている。
■Osaka Metro「松屋町」駅から徒歩5分の場所に立地するテナントビル「からほりかわらやえん」。20日、その3階に「ペイント・ラウンジ」がオープンする。主宰する松下ミサコ氏はグラフィックデザイナーで、今回オープンしたきっかけは過去にビルの空室を利用したイベントに参画したことがきっかけとなった。
目指していくのはアートを通じたコミュニティづくりで、様々なワークショップを開催予定。それに加えて飲食なども提供し、「食」での賑わいもつくっていくという。
内装にはアートにまつわる小物なども見られる。たとえば「かんぬき」となっているのが本物の筆。舞台の美術製作にも携わる大工がペイント・ラウンジの内装の造作工事などに参加。かんぬき以外にも入り口側の窓ガラスがステンドグラスになっているなど、魅力的な空間となっている。今後「ペイント・ラウンジ」はオープンしてから、どのような成果を出していくか。期待して見守りたい。