不動産トピックス

今週の一冊

2021.07.19 10:44

楽しく働くための哲学

フィッシュ!鮮度100% ぴちぴちオフィスのつくり方
著者:スティーヴン・Cランディン、ハリー・ポール、ジョン・クリステンセン
出版:2021年3月25日
発行:早川書房
価格:1800円(税別)

 魚市場発、オフィス改善のための原則が「フィッシュ!」。2000年の刊行以来、世界中でその哲学を愛用し、職場の課題改善に取り組んだという。本書はこの20年間の成果を盛り込んだアップデート版だ。グーグル、マクドナルド、フォード、富士フイルムなど世界100カ国以上の企業で採用された「フィッシュ哲学」とは何か。
 観光スポットでもあるシアトルのパイク・プレイス・マーケット。中でも活気あふれる魚市場は人気だ。魚を売る仕事がなぜそんなに楽しくなるのか。「仕事に行かなきゃ」ではなく、「今日も仕事ができる」と思って出勤するからか。「どんな仕事でもやる人にとっては退屈、逆に言えばどんな仕事でも情熱をもって生き生きとやることもできる」。どんな状況でも気の持ち方次第でどうとでもなるものだ、だが実践は難しい。
「率先してオフィスに変化をもたらすことはリスクを伴う」、だが、自分の取る「態度を選ぶ」、楽しむことは健康にも良いから「遊ぶ」、「人を喜ばせる」、他の人が何をしてほしいか「注意を向ける」ことで職場は変わる。病は気から、ならぬ職場は気から、とでもいおうか。鬱々な職場の現場トップ、チャレンジする価値はあり。




週刊不動産経営編集部  YouTube