不動産トピックス
今週の一冊
2021.08.23 10:31
シェアハウスで社会課題解決?
サイドビジネスに最適!空き家・空きビルを活用 地域貢献型シェアハウス投資
著者:仲尾 正人
発行日:2021年7月2日
発行所:合同出版
価格:1500円(税別)
「不動産投資の新時代」が始まっているという。投資の王道はどう変わったのだろうか。
本書がすすめるのはシェアハウス投資であるが、シェアハウスという単語自体に拒否反応を覚える投資家も多かろう。思い出すのは「かぼちゃの馬車」事件だ。著者は「ラクして儲かる甘い考えは通用しません。オーナー自身が学び、投資物件について精査することが重要」と説く。当たり前すぎるようだがそれがリスク管理だ。
本書は「シェアハウス投資促進は、3つ社会問題の解決につながる」という。高齢化により急増している空き家をシェアハウスとして再活用、外国人労働者の増加による住居不足問題をシェアハウスで解決、若者のコミュニケーション能力不足をシェアハウスという場を提供し解決、というがさて簡単にいくものだろうか。
コミュニケーションが不得手な若者がこぞってシェアハウスに入居するだろうか。外国人労働力の受け入れ制度も整っていない、しかも貧しくなる日本に働きに来る外国人が増えるだろうか。シェアハウス投資に魅力を感じるのであれば本書でその答えを考えよう。「社会貢献型不動産投資術」が根付くのであれば何よりだが、甘い見通しによるシェアハウス投資勧誘は要注意。