不動産トピックス
クローズアップ 建築資材編
2021.10.11 10:20
リニューアル時など、物件の付加価値向上に寄与する建築資材。日々、様々な製品が開発されているなかで、情報に追いつけないことも多いのではないか。ビルの付加価値向上をテーマに、最新資材を紹介する。
人気の「水面パネル」新たに「せせらぎ」追加
オーダーメイドの金属加工を手掛ける菊川工業(東京都墨田区)は先月、鏡面ステンレス材を用いたシリーズ「水面(みなも)パネル」の新しいラインナップ「せせらぎ」を発表した。
水面パネルシリーズは、オフィスや店舗、ホテルなどの内装に使用される鏡面ステンレス金属に波紋模様のエンボス加工を施し、今年4月にブランド化したシリーズ。表面が文字通り水面のように揺らいで見える効果がある。
従来の標準ラインナップは凹凸加工度合いの違う「おだやか」、「ゆらぎ」、「さざなみ」の3種類であったが、新たに更に凹凸感が強い「せせらぎ」を加え4種類とした。
同社プロジェクト開発部の高橋茉奈美氏は、「当社では、ステンレス材に細かなパンチングを施したパネル『パンチングウェーブ』も本年、販売開始しましたが、主に外装に使用されています。『水面パネル』は主に店舗・ホテルの天井や内装にご使用いただいております。高級時計ショップの天井や、飲料メーカーの見学コーナー壁面などにも実施例があり、好評をいただいています。比較的、凹凸の大きい加工の方が問い合わせも多く、人気があるようです」と語る。 凹凸が大きい加工と言っても、実際には凹凸の厚みは1mmに満たず、ほぼ平面のパネルだが、鏡面で光の反射効果もあり、表面は文字通り水面のようにゆらいでいるように見える。
プロジェクト開発部部長の土屋雄司氏は、「元々3種類のパターンだったがそのなかで、凹凸が大きい『さざなみ』の人気が高かったので、更に凹凸度合いをアップした『せせらぎ』を加えました。当社はオーダーメイドの会社なので、デザイナーのイメージに合わせて作っていく方が多いので、凹凸度については、お客様のイメージに合わせ変えることも可能です」とした。今後も、技術力のある同社の強みを生かし、金属加工の可能性を追求していくという。
「OFF TONEマグネットパネルN」を発売
大建工業(大阪市北区)は、スチール製などの壁面に取り外し可能な吸音パネル「OFF TONEマグネットパネル」のフルリニューアルを行い、製品サイズやカラーバリエーションを大幅に拡充した、新たな壁面吸音パネル「OFF TONEマグネットパネルN」を販売している。
同製品はスチール製等のマグネットが付く壁面に取り外し可能なデザイン吸音パネル。工具や専用部材を必要としないため、音環境を改善したい既存の空間に、誰でも簡単手軽に設置できる。快適な音環境が求められるオフィスの会議室をはじめ、音の響きが気になる幼保施設や学習塾、語学教室などにも好適。
今回発売する製品では、従来品のサイズおよび色柄ラインアップを一新した。オフィス家具や内装とのコーディネートをしやすくするため、従来の1柄全8色に対し、新製品は6柄全120色と、ラインアップを大幅に増やした。また、表面には柄ごとに異なる布地を使用しているため、吸音パネル用途だけでなく、それぞれの質感を活かしたアクセント使いや、空間全体を印象付けるデザインパネルとしても、好みに合わせて使うことができる。製品サイズはデザイン性や扱いやすさに配慮し、製品寸法を従来の900mm角から、新たに450mm角に変更。1枚のサイズを小さくしたことで、レイアウトの幅が広がり、部屋の広さや形状に合わせて、より柔軟な反響対策が可能となる。
防カビ5年保証で安心の「金剛檜」
芝住宅総合開発(名古屋市中村区)は同社が運営するヒイラカ(名古屋市中村区)より防カビ5年保証付き桧無垢フローリング「金剛檜(こんごうひのき)」を販売している。
ナノダイヤモンド触媒による酸化還元反応により、カビ菌を始めとする菌類やウィルスを分解する。また、液体ガラスの浸透被膜技術により、木材の見た目や質感および香りはそのままに、ナノダイヤモンド触媒を木材にしっかり定着させることで長期間に渡り効果を維持させるとともに、防汚防水機能も付与する。
防カビ5年保証、および防汚・防水機能を兼ね備える事で、維持管理の面倒を大幅に軽減し、無垢材導入の心理的ハードルを下げた。商品ラインアップは「桧無垢フローリング(上小節)」、壁材としても使用できる「リフォーム用桧無垢フローリング上小節」の二種類に対し、防カビ5年保証の有無が選択できる計4種類。
水廻りに木材を積極的に採用する事でプラスチック製品の使用を抑えて、プラごみ問題解決に貢献し、木材腐朽菌の不活化作用もあり、木材劣化のスピードも大幅に遅らせるため森林保護にも貢献する。