不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2021.12.13 14:15

カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント 「ロウリュ」を設置した新施設を熊本に
 カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(東京都港区)は、合同会社TLS4による「熊本新市街ホテル・店舗複合開発 新築計画」として、東急リバブル(東京都渋谷区)がプロジェクトマネジメントを推進する地上12階の複合施設に「カンデオホテルズ熊本新市街」を2022年6月に開業させる。
 同ホテルでは、最上階のスカイスパ・サウナに、熱せられた石に水をかけ、発生した蒸気を利用した「ロウリュ」サウナを設置する。男性サウナ、女性サウナの両方を「ロウリュ」サウナとするのは、同ブランドとして初めての取り組みになる。
 同ホテルは、地上12階建ての施設の3階から12階部分、1万2024・13㎡、客室数380室。フロント、ロビー、レストラン、スカイスパ、露天付客室などを併設する。
 カンデオホテルズでは、開発型の全施設に最上階の露天風呂「天空のスパ(スカイスパ)」を完備している。男性サウナにはドライサウナ、女性サウナにはミストサウナを設置しているが、近年のサウナブームの高まりと多様化する利用客のニーズに応えるため「ロイリュ」を今回、設置したもの。展望露天スペースの中にサウナ室を配置するのは同ホテルズとして初めての試みで、展望露天風呂、サウナ、水風呂、外気浴をスムーズに繰り返すことができる。
 サウナ室は、カンデオホテルズ史上最大規模となる男性15㎡・女性10㎡で、男性16名、女性7名を収容可能。サウナ室の壁の一部をガラス張りにすることで、展望露天スペースが見渡せ、開放感を感じられる仕様とした。サウナストーブにはサウナの本場・フィンランドに本社を構えるiki社のサウナストーブを採用し、サウナ室の温度は80~90度に設定。1時間ごとにおよそ0・5リットルの水を360kgのサウナストーン「KERKES(ケルケス)ストーン」に注ぎ、蒸気を発生させる。高温の蒸気が発生することにより、体感温度を上昇させ、発汗を促進させる。
 サウナ愛好家の間で西の聖地とも呼ばれる熊本市は、政令市では日本で唯一水道水に100%地下水が使用され、その品質はミネラルウォーターに匹敵すると言われている。熊本市が誇る名水を贅沢に使用した水風呂は常時17・5度に設定し、サウナ室を出てすぐの展望露天スペースに設置。サウナ、水風呂、外気浴の交代浴にあたっての動線にもこだわり、利用客がより快適にサウナを利用できるように工夫を施した。
 外気浴を楽しむための「ととのい椅子」を設置した地上12階45mの「外気浴スペース」では、女性スパから熊本城、男性スパから熊本市街が一望できる。

リソルグループ 別荘の事業化をサポート
 リソルグループのリソル不動産(東京都新宿区)では、別荘の宿泊事業化をサポートし、貸別荘の運営・維持管理を行うリソルステイ事業を加速させる。12月より関東・甲信越地方にも対象エリアを拡大する。
 現在、同事業では、箱根・熱海・湯河原・富士五湖・軽井沢・那須といった関東の主要リゾートエリアを対象に、約30件の貸別荘を保有し、委託運営を行っている。特に、コロナ禍以降、旅行スタイルが従来の観光名所を回る周遊型からリゾート地での滞在型へと変化しつつあり、また感染予防の観点から、旅行先でできるだけ人と接触せずに無人チェックイン・アウトスタイルで長期滞在できる別荘やコテージに宿泊者の人気が集まっている。テレワークやワ―ケーションなど働き方の多様化や都心だけでなく郊外にも住まいを持つ2拠点居住者の増加など、働き方や生活スタイルまで変化していることから、中長期滞在への貸別荘ニーズも高まっている。リゾート地に別荘を構えるオーナーからの収益化を目的とした別荘運用の相談件数は同社で前年比3倍以上となっているという。
 今後、全国展開を視野に、まずは関東に加えて甲信越地方からエリアを拡大、2026年度までに500物件の展開を目指していく。
 リソルステイ事業では、別荘を宿泊事業に活用したいと考えているオーナーに向けて、運営に必要なあらゆるサービスをワンストップで提供。宿泊事業者としての許認可取得代行や宿泊施設仕様にするための改装、家具・備品調達、利用案内の作成などの「開業準備」から、清掃代行や24時間365日多言語対応などの「運営・管理」、「集客・宿泊予約管理」まで一元管理で提供することで、オーナーの負担軽減、収益最大化を図ると同時に、宿泊者の満足度向上を図っている。
    宿泊予約販売は、リソルグループが運営するホテル・ゴルフ場、福利厚生事業の各種会員への利用促進を図るほか、自社ホームページをはじめ、リゾート・貸別荘の集客に強いOTAサイトに施設を掲載し、幅広く集客を実施している。
 施設には「リソルホテル」のアメニティ等を使用し、ホテルクオリティの別荘ライフを提供するなど、リソルグループのホテル・保養所・別荘等の運営実績とノウハウを活かした最大限のサポートを提供する。

共立メンテナンス 「ラビスタ」ブランド11店目
 全国にリゾートホテル「共立リゾート」やビジネスホテル「ドーミーイン」を運営する共立メンテナンス(東京都千代田区)では、都市型リゾートホテル「ラビスタ東京ベイ」(東京都江東区)を2022年4月よりオープンさせる。
 同ホテルは、新交通ゆりかもめ「市場前」駅直結。地上14階建て、客室数はツイン、ダブル、バルコニー付フォース、ビューバス付ツインほか全582室。最上階天然温泉眺望大浴場2カ所を配置する。
 同ホテルの大きな特徴は、「ラビスタ(眺望)」の名のように、夜景が楽しめること。目の前に広がる幅広い運河の向こう側には、スカイツリー、東京タワー、レインボーブリッジの大パノラマを一望できる。 
 最上階に設えた開放感ある眺望温泉大浴場には、露天風呂も兼ね備える。同フロアには、ジャグジーも備えたインフィニティ風の屋内プールや、エステサロン、スカイラウンジも併設し、“ただ泊まるだけではないアーバンリゾート”としての機能も備える。朝食は、メインダイニングで、旬菜ビュッフェを提供する。
 同社の「ラビスタ」ブランドは、全国に10棟を展開。ラビスタ(La Vista)とはスペイン語で”眺望”を意味する。共立メンテナンスでは、日本各地にある素晴らしい眺めを一望できるリゾートホテルおよびビジネスホテルをラビスタシリーズとして各地に運営している。
 共立メンテナンスは1979年に設立。企業の給食受託業務から事業を開始させた。その後、学生寮や社員寮を運営する「寮事業」を、さらにビジネスホテル・リゾートホテルを運営する「ホテル事業」へと、事業領域の拡大を図りながら成長してきた。また、高齢者向け住宅を提供する「シニアライフ事業」、自治体と連携して公共サービスを支援する「PKP(Public Kyoritsu Partnership)事業」を展開している。

穴吹興産 「ALPHABED」シリーズ沖縄に出店
 穴吹興産(香川県高松市)では、12月8日にデザイナーズルームホテル「ALPHABED INN 那覇国際通りEAST」(沖縄県那覇市)をオープンした。
 同ブランドは、1室定員が2名から7名までと、少人数での旅行をはじめグループ旅行やファミリー旅行など多様な旅のスタイルにあわせて利用できるデザイナーズホテルブランドとして高松、博多、小樽、札幌、那覇で展開している。
 同ホテルは、ゆいレール「牧志」駅より徒歩約10分に位置。国際通りまで徒歩約6分と、観光拠点としての需要を期待している。敷地面積は293・19㎡、延床面積1186・33㎡。鉄筋コンクリート造、地上10階建て、客室数全26室。
 2021年8月にオープンした「ALPHABED INN那覇国際通りWEST」につづき、同ホテルはシリーズ6棟目となる。「WEST」と「EAST」は約100mの距離に位置し「WEST」は全室キッチン付き、「EAST」は全室洗濯機付きでルーフテラスに面したシェアキッチンを使うことができる。
   4タイプ全26室の客室は、約29㎡~約44㎡の広さを確保し、最大6名までを1室で宿泊できるプランニングとなっており、デラックスダブルとバンクベッドを組み合わせた最大定員6名のタイプと、デラックスダブル+布団2組の最大定員4名のタイプを用意している。デラックスダブルは2000mm×2000mmのサイズを確保、少人数での滞在をはじめグループ旅行やファミリー旅行など多様な旅のスタイルにあわせて利用できる構成となっている。
 外観は、琉球石灰岩の壁と、ナチュラルな木を使った天井やキャビネットのコンビネーションでリゾートらしさを演出している。シーサー、木彫レリーフ、ベクターパターンのルームナンバー、沖縄らしい植栽など、リゾートらしさを表現した。

ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ 「ホテル・アンドルーム那覇ポート」開業
 ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ(東京都港区)は、2022年6月に「ホテル・アンドルームス那覇ポート」を新規開業させる。同ブランドは名古屋・京都・大阪にあり、今回が6軒目となる。
 “一泊のストーリーを充実させる「&」がある”というコンセプトのもと、レジャーからビジネスまで幅広い需要を期待している。
 同ホテルは、那覇空港から車で7分に位置。地上14階建て、客室数240室。開放感あるルーフトッププールと水着で入れるサウナを設け、那覇の市街地にいながらリゾート感覚あふれるリラックスした時間を提供する。客室内にはソファベッドを設置するほか、全室にミラータイプのタブレット型端末を装備し、ホテル内のレストランの料理デリバリーを気軽に注文できる。
 同社は「雨庵 金沢」「ザ・スクエアホテル」「ホテル・アンドルームス」「ロワジール」「ロイヤルパインズホテル浦和」「チサン」など14のホテルブランドを有し、 国内56カ所、海外1カ所、8136室のホテル宿泊部門、売店部門・料飲部門・大浴場・スパの運営、アセットマネジメント、フランチャイズ運営などの事業を展開している。




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