不動産トピックス

今週の一冊

2022.02.07 10:34

不動産実務を漏れなく知識にする

2時間で丸わかり 不動産の基本を学ぶ
著者:畑中 学
発行日:2021年11月1日
発行所:かんき出版
価格:1600円(税別)

 不動産の仕事に就いたはいいが、OJTばかりでなかなか実務の基本が身につかない、専門書を読むのが少しつらい、という人向けの「不動産実務の基本とその学び方」をまとめた一冊。第1章は「まずは不動産調査から。メジャー1つで8割わかる!」と、キッチンは不動産か、付合とは何か、不動産はどこからどこまでか、と突き詰める。
 なんとなく分かっていたつもりになりがちなポイントを網羅し細かく丁寧に説明。法務局登記実務、融資知識も、実践面からの説明は分かりやすい。「不動産の仕事で重要なのは融資を引っ張る力」はまさに現場の視点。今の知識で十分という方も、苦手分野の知識補強のため、漏れがないか確認するためにも読み込んでおきたい1冊。
 「入社すると『1軒でも多く売ってこい』、といきなり現場に出されてしまう」(「はじめに」より)不動産業界ではあるが、著者は「とんでもないミスをしてしまい『これではいけない』と実務の仕組みが存在する理由や意味をきちんと理解」したことで自信をもって説明できるようになり、取引件数を伸ばすことができたという。一冊を丁寧に読むことで「一人前の業界人」になれる本書は各支店に常備しておきたいものだ。




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