不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2022.03.22 10:42
リアテクノロジーズ ハイブリッド運用をスタート 宿泊・月極め・賃貸を組み合わせ
レジデンシャルホテル「BON Lodging(ボンロッジング)」を運営するリアテクノロジーズ(東京都港区)は、大阪で展開する「ねどこ大阪ウエスト」で、4月より宿泊施設、マンスリーマンション、賃貸マンションを組み合わせたハイブリッド運用を開始する。
同ホテルは、7階建て全24室で、ユニバーサルスタジオ駅まで2駅、難波や梅田にも乗り換えなしで行ける立地にある。
客室面積は約37㎡、室内にはキッチン、バス・トイレセパレート、独立洗面台など各種家電類を設置。2018年春の開業以降、旅館業許可を取得しホテルとして運営してきたが、共同住宅に用途変更することにより、宿泊だけでなくマンスリーマンション、賃貸マンションを組み合わせたハイブリッド運用が可能となり、ひとつの不動産の中でのリスク分散と収益性の確保が期待できるようになった。
ひとつの物件を単に「賃貸マンション」「宿泊施設」として扱うのではなく、「賃貸」「宿泊(特区民泊・新法民泊)」「マンスリーマンション」といった複数の運営形態を柔軟に組み合わせるハイブリッド運用は、不動産オーナーに対してリスクの分散とより高い収益性の確保を提供することを目的としている。コロナ禍で発生したインバウンドをはじめとした旅行需要の減少や、郊外エリアへの移住需要の拡大といった国内外の環境の変化にも柔軟に対応し、宿泊・賃貸それぞれの稼働率や単価の状況に逐次対応して組合せを最適化することも可能だ。
また、旅行需要の高い時期は宿泊施設として、低い時期はマンスリーマンションとして運用するなど、1年の中でも月単位・日単位の時間軸で不動産の収益最大化を図る。
同社は、宿泊・賃貸それぞれの業法(旅館業法、住宅宿泊事業法、国家戦略特別区域法、借地借家法等)を活用し、市場環境や立地、規模等に応じた施設毎の最適なオペレーションを、宿泊と賃貸の垣根をまたがって提供している。
不動産オーナーのパートナーとして資産運用の利回り向上を図るため、宿泊市場動向を踏まえた細やかな宿泊価格の調整に対応するほか、自社サイトや外部宿泊予約サイトや賃貸情報サイトなどでの販売・集客。旅行会社や地元の賃貸仲介業者などとの連携、マーケティング施策の実施等による収益向上に努めていく。
同社は合法民泊のパイオニアである百戦錬磨の施設運営事業を分社化し、2018年に創業。不動産とおもてなしをテクノロジーでつなぎ、付加価値の創出を目指す。
新たな宿泊スタイルである「レジホ(レジデンシャルホテル)」を独自ブランドBONシリーズとして展開している。
リソル不動産 「スイートヴィラ 南熱海が丘」開業
リソルグループ(東京都新宿区)のリソル不動産は、「スイートヴィラ 南熱海が丘」(静岡県熱海市下多賀)を3月18日に開業した。
同社は、「暮らす」ように「泊まる」という理念のもと、高級別荘やリゾートマンションを、1泊から1ヶ月以上の長期滞在まで多目的に楽しめる「リソルステイ」事業を展開している。コロナ禍以降、旅行スタイルが滞在型へと変化しつつある。人と接触しないスタイルや休暇の分散長期化、テレワークやワーケーションなどの働き方や、生活スタイルの多様化による貸別荘需要の高まりを背景に、プライベート性の高い貸別荘「スイートヴィラ」シリーズの拡大を積極的に推進してきた。
同施設は、「正統なリゾート」と呼ばれる南熱海の別荘地「あじろ南熱海が丘」のメイン道路沿いに位置する。板張りのカントリーハウス調が非日常感を演出し、自然に囲まれた「正統な別荘ステイ」を楽しむことができる。ウッドデッキに加えBBQスペースもあり、リビングでは薪ストーブも利用でき様々な季節や過ごし方に対応している為、自然の中で暮らす「移住体験」を味わうことができる。
「スイートヴィラ」の最大の特徴でもあるスマートチェックインシステムは、チェックインから入室までを完全非接触・非対面にて行うことを実現。完全プライベートな貸し切りヴィラは他の宿泊者との接触もなく、コロナ禍でも安心して滞在できる。
また、プライベート性と、「ホテル」としての快適性を兼ね備え、長期滞在でも快適に過ごせるように、家具・調理器具・家電・リネン類など、生活に必要な設備を完備する。
同社は、別荘所有オーナー向けに起業から運営・集客をワンストップで行う仕組みをサポートし、多様なスタイルの貸別荘の開拓を推進するとともに、様々な宿泊ニーズに対応しながら新しい別荘の過ごし方を提案し、リソルステイ事業の拡大を今後も図っていく。
岩手ホテルアンドリゾート ”インターコンチネンタル”安比に
岩手ホテルアンドリゾート(岩手県盛岡市)ではこのほど、「ANAインターコンチネンタル安比高原リゾート」を開業させた。
2021年12月にリブランド開業した「ANAクラウンプラザリゾート安比高原」「ANAホリデイ・インリゾート安比高原」に続き、国際的なラグジュアリートラベルのパイオニアである「インターコンチネンタルホテルズ&リゾーツ」を冠して新規開業した「ANAインターコンチネンタル安比高原リゾート」は、安比の大自然と調和した瀟洒な佇まいが印象的なラグジュアリーリゾート。
全38室・7タイプの客室、レストラン、バー、クラブラウンジ、温泉大浴場、スパ、フィットネスジムなどを擁する。安比高原スキー場のゲレンデに直結し、全客室とパブリックスペースから望む安比・八幡平の絶景と、世界最大級のラグジュアリーホテルブランド「インターコンチネンタルホテルズ&リゾーツ」が誇る洗練されたホスピタリティ、地産の食文化と出逢うガストロノミー体験を提供する。
岩手ホテルアンドリゾートは、2020年11月、安比をグローバル化に対応したインターナショナルリゾートへと進化させ、「観光・教育・健康(ウェルネス)」の3要素が調和した次世代型の街づくり構想を発表。IHGホテルズ&リゾーツと契約によるインターナショナルホテルの開業や、英国の名門ボーディングスクール「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」の創設、商業施設や定住型別荘の建設拡充などを推進。地域と企業が一体になって、将来的には1万人規模のグローバル市民が定住するヨーロッパの山麓の街のような美しい景観の街づくりを目指していきたいという。
チョイスホテルズジャパン 「地産地消メニュー」を導入
全国に「コンフォートホテル」「コンフォートイン」「コンフォートスイーツ」を展開しているチョイスホテルズジャパン(東京都中央区)では、その土地の食材を使用し、SDGs達成にもつながる「地産地消メニュー」を、新たに5ホテルの無料朝食へ導入した。
同ホテルの無料朝食の「地産地消メニュー」は、SDGs達成に向けたCSR活動の一環として、2019年より提供している。現在は全国のコンフォートホテルの半数以上にあたる41ホテルで提供。そのホテルがある地元の食材を使用した朝食を味わってもらうことで、1日の活力につながることを期待しているという。
旅行の最後にご当地食材が食べたい人や、出張時の自由時間が限られるビジネスパーソンでも、同ホテルの無料朝食で気軽に地元の食材を味わえる。また同社では、地産地消の食材を取り入れることで、「宿泊すること」がサステナブルな取り組みへの支援につながると考えているという。
チョイスホテルズジャパンは、全国各地でコンフォートブランドのホテルを展開している。コンフォートブランドのホテルでは、ビジネスや観光に便利な立地、バランスよくヘルシーな朝食、オリジナル快眠枕「チョイス ピロー」をはじめとした快眠へのこだわりなどのサービスを提供している。2018年5月31日の世界禁煙デーには、全国に50軒以上の規模を展開するホテルとしては日本で初めて、全室禁煙化を達成した。
「オクマ プライベートビーチ&リゾート」全48室を大幅リニューアル
オクマ プライベートビーチ&リゾート(沖縄県国頭郡)は、スイートルームを含む「グランドコテージ」全48室を全面改装、4月23日にリニューアルオープンする。
今回の改装は、2017年のロビーやレストランを含めた共用スペースの大規模リニューアル、2020年実施の戸建てタイプの客室「ガーデンヴィラ」全36室のフルリノベーションに続いて実施するもの。
クラブラウンジ「潮風のラウンジ」アクセス付の「グランドコテージ」の全48室を対象とし、メゾネットタイプのグランドスイート125㎡2室、メゾネットタイプのジュニアスイート64㎡2室、家族でも十分なスペースを確保したグランドメゾネット64㎡2室とグランドコテージ48㎡42室をバスルームや家具などを含め、内装を全面リニューアルする。
新しい客室は、オクマの碧い海と白砂のビーチを表現。ブルーと白を基調にした明るく開放的な室内は、リゾート感あふれるこれまで以上の上質な滞在を提供する。また、客室に設置する冷蔵庫は、2020年にフルリノベーションした客室「ガーデンヴィラ」と同じ大容量タイプ2ドア156Lサイズを採用。冷蔵室は、缶ビールやつまみ、ペットボトルなどを保存する十分な収納力を備え、冷凍室には、アイスクリームや氷の保存も可能で、長期の滞在も可能にした。
日本ホテル ”食べ残し”持ち帰り可能に
首都圏を中心にホテルを展開する日本ホテル(東京都豊島区)は、食品ロス削減の取り組みとして「mottECO(モッテコ)」を4月1日から、東京ステーションホテルをはじめとする9ホテルで実施する。
同社ではこれまで食品ロス削減の取り組みとして「3010運動」などを進めてきた。今回の「mottECO(モッテコ)」では、ホテルのレストランや宴会場の利用者が料理を食べきれなかったときに、希望があれば、環境に配慮した環境に配慮した認証紙製を使用した容器を提供。自身の責任で持ち帰りしてもらうことで、食品ロス・ゴミの削減に取り組むとともに「食べ残したものは自分で持って帰る文化」の普及と啓発を図る。