不動産トピックス
今週の一冊
2022.03.22 10:35
将来の住み心地と価値はどうなる
10年後に絶対後悔しない中古一戸建ての選び方
監修:小口 悦央
発行日:2021年5月30日
発行所:河出書房新社
価格:1810円(税別)
本書は「コンサルタントの一人」という一冊。
「不動産会社によっては、とにかく売れたらよしとするっところもあります。知識がない人ほど、ターゲットになりやすいのはどんな買い物でも同じです」と、細かいテーマを設定し図表やイラスト、写真を多く掲載し、中古住宅の得な理由から判別法、リフォームや建替えポイント、もちろん、住宅ローンに返済計画、契約に必要な法律知識まで、一連の行為をきめ細かくフォローしている。
好評のため、この2021年~22年度版が7回目の改訂版だ。親からの資金提供、保険、契約解除や損害賠償の知識など、ビル経営にも大いに参考になろう。
日本耐震防災事業団理事長の著者は、「家の本当の価値は購入時ではなく住んでから決まるもの」というが、ビルもまた然りではないだろうか。 実際にテナントがビルの価値を実感するのは、入居してからオーナーがどのようにビルを管理しているのを実感するのだろう。「地域の人が気軽に集えるコミュニティカフェ」経営を想定した一戸建てなど、読み応えある事例も豊富に掲載されている。本書は住居の選び方ではあるが、様々な目線で不動産を考えるきっかけとなる一冊。