不動産トピックス
今週の一冊
2022.06.06 14:56
理想の働き方を追求
エシカルワークスタイル 自分にも人にも優しい働き方を考えてみる
著者:池田 晃一
発行:2022年4月20日
発行所:日経BP
価格:1800円(税別)
「エシカル」とは、「倫理的な」の意味だが、「まっとうな」でもあり、本書においては「人として守るべき道に則って物事を判断し、行動に反映させている状態を指す」という。また、「人や地球環境、社会、地域に思いやりのある考え方や行動」を意味するものとも。著者はグループワーク分析、場所論を専門とし、「柔軟な働き方」をテーマに研究に取り組んできた。
「私たちは働き方の転換点に立っている」(はじめに)から始まり、「働き手の目線で理想像を描き時代に合ったルールと場所を」、「働く場所の分散に合わせてトータルに整備・改善する」と変化する必要性を強調する。
これほど時代が変わっても、一人の経営者の古い感覚強要のために社員が能力を発揮するどころか息をひそめている職場もある。そのような会社では結局は「エシカル」遠い夢でしかないが、変革する企業が増え、いつかすべての職場に波及することを願う。各章にはキーワードある。リカレント教育、サバティカル休暇、ライトサイジング、サードプレイス、半建築、コミュニケーションモデル、ICT、インタラクションデザイン、健康経営等々。それらを一覧するのみでも今のトレンドは何か察することができる。ご一読を。