不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2022.06.13 10:31
アパグループ 2店舗を取得「京急EXイン」リブランド
4月より5カ年計画 15万室実現へ加速
アパグループ（東京都港区）はこのほど、東京都大田区の「京急ＥＸイン羽田・穴守稲荷駅前」、東京都台東区の「京急ＥＸイン浅草橋駅前」との契約を締結した。
京急空港線「穴守稲荷」駅より徒歩１分に位置する「アパホテル〈羽田 穴守稲荷駅前〉」（１６０室）は７月２２日、ＪＲ総武線、都営浅草線「浅草橋」駅より徒歩２分に位置する「アパホテル〈浅草橋駅前〉」（１８０室）は同年７月２９日にオープンを予定している。
今回のオープンにあたり、全客室に５０型液晶テレビや事務所並みの明るさにこだわったシーリング照明の設置などの客室リニューアルを行うほか、通信速度とセキュリティ面に優れたＷｉ―Ｆｉ無料接続、ＢＢＣワールドニュース無料放映、ＶＯＤの無料サービスなどアパホテル標準サービスを導入する。
フロントにはアプリチェックイン専用機を設置し、事前にオンライン決済を行うことで、当日のチェックイン手続きを大幅に簡素化することができる。その他、オープンに向けてホテル館内外のリニューアルを進めていく。
同社では、２０１０年４月にスタートした「ＳＵＭＭＩＴ ５（頂上戦略）」を継承し、２０２２年４月より新たな５ヶ年計画「ＡＩＭ５ ～ＡＰＡ Ｉｎｎｏｖａｔｉｖｅ Ｍｏｖｅｍｅｎｔ」を始動。アフターコロナにおけるニーズの変化やＤＸ化の波を捉えながら、国内で圧倒的なトップホテルチェーンとなるべく、２０２７年３月末までにアパホテルネットワークとして１５万室展開を目指している。
アデランスと協業 ヘアドライヤー設置
同社はまた、電機メーカーのシャープ（大阪府堺市）と、毛髪・美容・健康のウェルネス事業をグローバル展開するアデランス（東京都新宿区）が、共同開発したヘアドライヤー「Ｎ―ＬＥＤ Ｓｏｎｉｃ ＫＡＭＩＧＡ」（エヌ エルイーディー ソニック カミガ）を「アパホテル＆リゾート〈東京ベイ幕張〉」（千葉県千葉市）のインペリアルスイートルーム、女性用大浴場への設置を開始した。
同商品は、２つの吹出口から髪の広範囲に風を届ける速乾方式や、熱ダメージや過乾燥を抑える温度に自動調節する「センシングドライモード」などのシャープ独自技術に加え、 ＬＥＤ光源「Ｎ－ＬＥＤｂｅａｍ（Ｒ）」（エヌ エルイーディービーム）と、付け替え可能なアデランスオリジナルのアタッチメント「カミガハンド」、「カミガかっさ」を搭載したドライヤー。髪を乾かす機能に加え、自宅でスカルプエステができる「ＫＡＭＩＧＡモード」が搭載されている点が最大の特徴。
また、速乾方式の採用により、アデランス従来機と比べ、ドライ時間を約５０％短縮。さらにプラズマクラスターイオンにより静電気を約９６％低減するという。
「アパホテル＆リゾート〈東京ベイ幕張〉」は、２００６年７月にプレオープン。４階ワンフロアを大浴場として新設、ロビー、レストラン等のリニューアル等を行い、同年１１月にグランドオープン。２０１４年４月にウエストウイング（５００室）、大浴殿・露天風呂・レストランの増床をおこない、２０１６年１２月にはイーストウイング（５０６室）、ペットと宿泊できる「コテージツイン」や女性専用大浴殿を新設し、今年開業１６年目を迎える。
ロードスターキャピタル 「チサンホテル横浜伊勢佐木町」リブランド
ロードスターキャピタル（東京都中央区）が区分で保有する「横浜伊勢佐木町ホテルビル」（神奈川県横浜市）は、２０２２年より運営会社の変更並びに大規模修繕工事を行ってきたが、このほどソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ（東京都港区）とリブランドを行ったうえで、「チサン ホテル 横浜伊勢佐木町」として開業させた。
同物件は、ＪＲ京浜東北線「関内」駅徒歩５分に位置、地上１８階建て、ロードスターキャピタルは、敷地半分、建物は地下２階～２階（約半分）、９階～１６階（約４／５）、１７階を保有している。
ホテルは総客室数３９９室、最寄駅からは「横浜」駅まで５分、「新横浜」駅まで１６分、「品川」駅まで２９分、「東京」駅まで３６分とビジネスエリアへのアクセスに優れ、また「日ノ出町」駅からは「羽田空港第１・第２ターミナル」駅まで直通３２分と、新幹線も飛行機も利用し易く、国内のみならず世界各地からの訪問を期待できる。
更に、みなとみらいや横浜中華街といった横浜屈指の観光エリアへのアクセスにも優れている。
同社は今後のホテル業界の回復を期待しており、この物件でも、立地・ブランド力・ソラーレホテルズの運営力を強みに集客力を高めるとともに、今後も客室等のリニューアル工事を実施するなど継続的なバリューアップを図り、同物件の賃貸収益の増加を目指していきたいという。
ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツは、国内６１カ所、海外１カ所、９０４１室のホテル宿泊部門および売店部門・料飲部門・大浴場・スパの運営、アセットマネジメント、フランチャイズ運営などを展開している。
カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント 宇都宮複合施設内に出店
カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント（東京都港区）では、栃木県宇都宮駅東口地区整備事業において、住友商事（東京都千代田区）とＪＡ三井リース建物（東京都中央区）が民間施設所有者として事業参画する複合施設「Ｕｔｓｕｎｏｍｉｙａ Ｔｅｒｒａｃｅ」（ウツノミヤテラス）の核テナントとして「カンデオホテルズ宇都宮」を８月２６日に開業させる。
同ブランドは、栃木県内では佐野に続き２施設目、宇都宮市内では今回が初となる。
同ホテルは、客室数２８８室。室内でのデスクワークにおける機能性を重視した「ビジネスワイドダブル」（１７㎡）や、窓際に配置された小上がりソファをベッドとしても利用でき、３名でも宿泊可能な「ハリウッドツイン」（２０～２１㎡）など、ビジネス利用にも観光ニーズにも対応できる空間を設えた。また、最上階の特別ルーム「プライベートスパ スイート」（３９～４２㎡）では、小上がりソファに加え、客室内に露天風呂を備え、プライベートな空間で宇都宮市街の眺望を見ながら入浴を楽しめる。
目的に合わせて選択できる１７～４２㎡、全７タイプのバラエティ豊かな客室を用意することで、出張などのビジネスニーズはもちろん、家族や仲間同士の宿泊などの多様なニーズに対応する。
同ブランドを象徴する展望露天風呂（スカイスパ）にロウリュサウナを関東初導入する。
関東一の源泉数を誇る「温泉県」栃木では、古くより温浴・サウナ文化が根付いている。採用するストーブやサウナ室の設計において熟考を重ね、観光やビジネスニーズはもちろん、成熟した温浴文化を持つ栃木県近郊のお客様のニーズにも対応できるよう工夫した。
サウナストーブにはサウナの本場・フィンランドに本社を構えるＳＡＷＯ（サヴォー）社のタワーラウンドヒーターを採用した。
レーサムが五島列島で滞在型施設
レーサム（東京都千代田区）とカラリト（長崎県五島市）は、五島列島・福江島（長崎県五島市）にて、“飾らない自分にかえる、晴れやかな時間”をコンセプトとしたホテル・滞在施設「カラリト五島列島」を、８月１４日にオープンさせる。
同施設は、福江空港から車で１５分に位置、客室はダブル、ツイン、ロフト、メゾネット全４８室。カフェ＆レストラン、露天風呂付大浴場などを併設する。
五島列島の豊かな大自然に囲まれて過ごすホテルでの宿泊体験に加え、地域の新鮮な食材を活かした料理が味わえるレストランと、五島列島の魅力を存分に感じられるアクティビティギアも用意した。
カラリト五島列島では、観光情報には載っていない島の情報や楽しみ方も用意しており、宿泊者には、カラリト五島列島の施設内ではもちろん、島全体での実りある時間を提供する。
客室は、全室オーシャンフロントのロケーション。ダブル・ツイン・メゾネットなど、一人からファミリーまで利用できる様々なタイプのゲストルームを用意する。海を眺められる開放的なレストランでは、新鮮な野菜や海産物はもちろん、五島牛や五島豚など、地元生産者から直接仕入れた食材で四季折々の食事を提供する。
レーサムは、これまで不動産を通じて地域社会に新たな価値を生み出しその価値の向上に取り組んできた。また宿泊事業や健診センター、地域密着ブーランジェリー、健診センターなどを立ち上げてきた。
チョイスホテルズジャパン 無料オープンスペースを導入
チョイスホテルズジャパン（東京都中央区）は６月、「コンフォートホテル」８店舗で、宿泊者無料のオープンスペース「Ｃｏｍｆｏｒｔ Ｌｉｂｒａｒｙ Ｃａｆｅ」を導入する。
同スペースは、１０時から２４時まで、コーヒーやＦｒｅｅ Ｗｉ―Ｆｉ、コンセント、１００冊以上の本を揃え、宿泊者は無料で利用することが可能。同ホテルのブランドコンセプト「Ｃｏｌｏｒ ｙｏｕｒ Ｊｏｕｒｎｅｙ． 旅に、実りを」のもと、ホテル利用者の過ごし方の選択肢を広げ、より充実した旅をサポートする場所として誕生させた。
ＰＣで仕事をしたり、本を読んだり、勉強をしたりするなど、利用者のニーズに合わせて自由に自分らしく過ごせる空間を提供する。最近では、長期間滞在者にコワーキングスペースとしても活用されているという。
選書コーナーは、ブックディレクターの幅允孝氏によるセレクトで、ホテルで心地よい時間を過ごせる「まちの来歴」「旅の醍醐味」「心と体を整える」「心地よい時間」の４つのテーマで、旅やその地域にまつわる本・写真集を１００冊以上取り揃えている。ドリンクコーナーでは、レインフォレスト・アライアンス認証農園産のコーヒー豆を使用したコーヒーを用意。観光地や周辺情報の探索に活用できるｉＰａｄを備え付けている。
