不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2022.08.01 11:00
SQUEEZE 16棟目を都内で開業
ＳＱＵＥＥＺＥ（東京都港区）では、自社運営ホテルとして１６棟目となるスマートホテル「Ｍｉｎｎ町屋」（東京都荒川区）を７月１５日に開業させた。
同施設は、東京メトロ千代田線「町屋」駅より徒歩４分に位置、居室数１９、最大収容人数１００名。尾竹橋通り沿いに立地し、成田空港、羽田空港から共に約５０分、上野・浅草エリアなど観光スポットへのアクセスも容易なため、旅行の拠点としての需要を期待している。大手町など東京駅付近エリアにもアクセスしやすく、ビジネスでの長期滞在ニーズにも対応する。
「Ｍｉｎｎ」ブランドのスタンダードであるオンラインチェックイン、エクスプレスチェックアウトを導入しており、予約からチェックアウトまでの手続きがスマートフォン上でシームレスに完結。「クラウド運営チーム」によるオンラインでのサポートに加え、常駐するスタッフが滞在のサポートを行う。 同ブランドは、グループや家族の「みんな」で泊まれることに、宿泊施設を意味する「ｉｎｎ」を掛け合わせたことに由来する。２０１７年に第１号店となる「Ｍｉｎｎ十三」を大阪・十三にオープン。その後東京や長野にも施設を増やしてきた。
同社が展開している遠隔接客サービス「クラウド運営チーム」とは、複数のホテルを一元管理しフロント業務やマーケティング業務を遠隔（リモート）にて提供できるクラウドサービス。同社は２０１９年に現地法人であるＳＱＵＥＥＺＥ Ａｓｉａをカンボジア・プノンペンに設立し、リモートコンシェルジュ事業をスタート。カンボジアのセンターからのみならず、その他国内外の在宅ワーカーによりホテル業務を遠隔サポートできる仕組みを構築した。２４時間３６５日オンライン上で宿泊客のチェックイン・アウトや予約受付、電話・メッセージ対応、部屋の在庫管理、清掃業務管理等の幅広い業務を行っている。昨今は、新型コロナウイルス感染症により、生活のあらゆるシーンで非対面・非接触が推奨されており、ホテル業界においても遠隔接客サービスのニーズは急増している。
また、同社が自社開発するクラウド宿泊管理システム「ｓｕｉｔｅｂｏｏｋ（スイートブック）」は、複数施設管理に適した機能を搭載し、フロント業務の自動化や情報を一元管理。遠隔地からでも漏れのない効率的なゲスト対応や清掃管理が可能。「ｓｕｉｔｅｂｏｏｋ（スイートブック）」は宿泊業務の生産性を高めるＳａａＳ（Ｓｏｆｔｗａｒｅ Ａｓ ａ Ｓｅｒｖｉｃｅ）として、チェックインシステムやスマートロック等の様々なＩｏＴとも柔軟にＡＰＩ連携が可能で、常に最新のオペレーションへと改善ができる運営体制を支援していく。
ナインアワーズ 睡眠解析サービスを企業に外販
カプセルホテル「ナインアワーズ」を運営するナインアワーズ（東京都千代田区）は、独自の睡眠解析サービス「９ｈ ｓｌｅｅｐ ｆｉｔｓｃａｎ」を活用し、睡眠関連商品のデータ解析や商品プロモーションを提供するサービスを開始する。同サービス等を通じて、世界最大の睡眠ビッグデータを作り上げ、人々の健康に貢献することを最終的な目標とする。
同社は２０２１年１２月より一部店舗で、宿泊者の睡眠状態を測定するサービス「９ｈ ｓｌｅｅｐ ｆｉｔｓｃａｎ」をスタートさせている。これは、カプセルベッド内に設置された赤外線カメラ・集音マイク・体動センサーで測定した心拍数やいびき、無呼吸になった回数・時間などのデータを提供するもの。宿泊料外の追加料金がかからず気軽に利用できるサービスのため、すでに１万人以上に利用されているという。現在は「赤坂スリープラボ」と「ウーマン新宿」の２店舗２１３室だが、今後全店舗に展開していく計画だ。
この睡眠解析事業を開始後、睡眠関連事業を持つ企業より事業提携の相談が相次いでいるという。予想以上に多くの企業が睡眠に注目し将来有望な市場と考えている、一方、睡眠に関するデータの獲得に苦戦しており、魅力的な商品を生み出す壁になっていることも分かってきた。
その課題を解決すべく、同社は「睡眠関連商品」へのデータ解析及びプロモーションを支援するサービスを開始することとなった。まずは同社睡眠サービスに共鳴する製薬・食品・化粧品メーカーに向けて提供していく。
グリーンズ 宿泊アプリ「unito」に情報掲載
グリーンズ（三重県四日市市）はこのほど、Ｕｎｉｔｏ（ユニット 東京都千代田区）と業務提携を締結。同社が運営する「コンフォートホテル東京清澄白河」（東京都江東区白河）と「コンフォートホテル横浜関内」（神奈川県横浜市中区）、「コンフォートイン東京六本木」（東京都港区六本木）を住んだ分の家賃で暮らせる部屋「ｕｎｉｔｏ」のプラットフォームに掲載を開始した。
ｕｎｉｔｏは、ホテルを第二の住まいのように利用できる宿泊アプリ、ホテルの検索・予約サイト、ゲストの管理ができるシステムの運営・開発を行なっている。
旅行などで「泊まる」ゲストではなく、まるでセカンドハウスのようにホテルに「住む」ゲストに向けて、ホテルを提供する集客プラットフォーム、顧客管理システムを提供している。
またゲストに向けて、セカンドハウスとしてスマートにホテルを利用できるアプリを提供している。
宿泊事業者へは、週に２泊３日～、月に平均１５泊以上宿泊するホテルのリピーターのようなゲストに対してプランの販売が可能。昨今、「ホテル暮らし」など、長期の宿泊者によるホテル利用需要が高まる中で、既存のＯＴＡでは集客・管理がしづらい「住む」ユーザーを集客・管理・ファン化までワンストップで行う。リピーターを増やすことで、問い合わせ数や清掃頻度の軽減を見込むことができ、現場の経費削減にも貢献できるという。
湘南レーベル フランチャイズ事業スタート
神奈川県湘南地区に「８ＨＯＴＥＬ」など６店舗を展開する湘南レーベル（神奈川県藤沢市）は、「８ＨＯＴＥＬ」ブランドのフランチャイズ事業をスタートさせる。培ったノウハウを基に本格的なブランド力を強化、全国展開を目指す。
同社のフラッグシップである「８ＨＯＴＥＬ ＣＨＩＧＡＳＡＫＩ」をモデルにフランチャイズを展開する。同ホテルは全３６室と小規模ながらも、観光やビジネス利用者に「非日常的な時間を提供する」をコンセプトにしたホテルだ。
全国に展開する計画で、４年後には２０店舗まで拡大させたいという。参画するホテルには同社本部がＳＮＳを中心に集客代行を行い安定集客を目指す。またアメニティの一括購入などで運営費用の削減も支援する。
リニューアル費用は、ブランドコントロールためのサイン・デザイン料として約５００万円。オプションとして、同ブランドの特徴の一つであるサウナやプールなども費用に応じて設置することが可能だ。初期加盟費用は１室あたり５万円、年間ロイヤリティは稼働室数に応じて３％。
からくさホテル札幌 大浴場に登別カルルス温泉
観光客向け宿泊特化型ホテルを経営・運営管理する、からくさホテルズ（東京都中央区）が運営している「からくさホテル札幌」（北海道札幌市）は、７月１６日より同ホテル２階の男女別大浴場に登別カルルス温泉を導入、提供を開始した。
登別カルルス温泉は、無色透明・無味無臭の単純温泉で肌にやわらかく、子供にも安心な湯で、疲労回復だけでなく、ストレス軽減にも効果があるという。
同ホテルは、札幌の中心街すすきのや、大通公園にほど近く、ショップやレストランがひしめくロングアーケードの狸小路商店街に面した立地にある。
１３階建てのホテルには、客室１７７室、レストラン、温泉・露天風呂 からくさの湯、多目的ラウンジ Ｒｏｏｍを備えるほか、ランドリーコーナー、タワーパーキング、さらに全館無料でＷｉ-Ｆｉの利用が可能だ。
「からくさホテル」は、２０１６年３月に誕生した観光客向け宿泊特化型ホテル。国際空港・ターミナル駅近くや観光都市に位置し、平均２０㎡以上のツインルームを軸に、ファミリーやグループ利用に最適なコネクティングルームを全体の約５割設けているのが特徴。さらに各室のバスルーム、洗面所、トイレを独立させるなど、観光客向け機能・サービスを充実させている。現在、札幌に１軒、東京に２軒、関西に３軒の計６ホテルを経営・運営している。
湯快リゾート 「わんわんパラダイス」オープン
湯快リゾート（京都府京都市）は、３館目となるペット犬専用温泉旅館「湯快わんわんリゾート矢田屋松濤園 ｐｏｗｅｒｅｄ ｂｙ わんわんパラダイス」（石川県加賀市）をオープンさせる。
全室がペット犬と宿泊できる和室で、犬の足に優しい畳、匂い対策のジアイーノ、露天風呂付客室もあり、ペットとの入浴も楽しめる。ドッグラン、足洗い場の他、専用のグルメの販売などのサービスを用意している。
専用の食事「わんプレート会席」やバースデーケーキも用意し、特別な日にプレゼントとして宿泊するといった使い方もできる。
「そばハウス」が始動
ＢｕｃｋｗｈＥＡＴ（長野県安曇野市、バックウィート）では７月１日、安曇野市穂高有明に一棟貸切体験型宿泊施設「そばハウス安曇野」をオープンさせた。本格的そば打ちをはじめ、手まり作り、陶芸、おやき作りなどの信州民芸を現役の職人を講師に迎え、施設内で体験することが可能。また、天然ヒノキの温泉、サウナを用意し、囲炉裏を囲んで郷土料理を提供する。一日一組限定の、まるで執事付きの別荘のような贅沢な感覚で宿泊体験を提供する。
同施設は、ＪＲ大糸線「穂高」駅より車で１０分に位置、敷地面積３００坪、延床面積３６０㎡、構造は木造二階建て、地階鉄骨、収容可能人数１２名。客室３室の他、オープンキッチン、囲炉裏リビング、温泉、サウナ、体験工房、ＢＢＱスペースなどを併設。
