不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2022.10.24 10:57

西武・プリンスホテルワールドワイド 「プリンス スマート イン」オープン 全国5店目、九州では初進出
 西武・プリンスホテルズワールドワイド(東京都豊島区)では、福岡・博多に「プリンス スマート イン 博多」を開業させた。
 同ホテルは、JR「博多」駅から徒歩約5分に位置、大型のショッピングモール「キャナルシティ博多」から徒歩約6分と、飲食店やオフィスが集中する大都市博多の中心部にあり、観光にもビジネスにも大変利便性の高い立地。敷地面積約821・77㎡、法定延床面積5218・47㎡、鉄骨造、地上14階建て。
客室数は190室(ツインルーム74室、ダブルルーム116室)、客室面積約14㎡~約29㎡。コンパクトながらも機能性と利便性を追求したデザインが特徴だ。
 2階にあるロビーはシームレスな空間をイメージし、ロビーエリアとチェックインエリアが一つの空間になるようデザイン。ブランドカラーのグリーンをコアカラーとしながらアクセントカラーを使用し、活気のある空間に仕上げた。
 「プリンス スマート イン」ブランドは、デジタル世代と呼ばれる若年層をメインターゲットとした、同社の次世代型ホテルに位置付けられている。ICTやAI技術を導入した非接触型のサービスを基本とし、予約からチェックアウトまで、スマートフォン一台で完結するシームレスなサービスの提供により、ニューノーマル社会で求められる「安全・安心」と若年層が求める“スマートな滞在ニーズ”を獲得していく。同ブランドの出店は全国で5店舗目となり、九州ではこの「プリンス スマート イン 博多」が初出店となる。
 同社は2022年4月1日に「西武・プリンスホテルズワールドワイド」として新たなスタートを切り、ホテル運営に特化したアセットライトな事業運営により、国内外での拠点拡大を目指していく。
 「プリンス スマート イン」は宿泊特化型の次世代型ホテルブランドとして、国内の多店舗化を加速する役割を担っており、この「プリンス スマート イン 博多」に続いて、11月22日には「プリンス スマート イン 那覇」、さらに2022年秋頃には「プリンス スマート イン 大阪淀屋橋」を開業させる計画。さらに2023年春にはアメリカ・ニューヨークに「ザ・プリンス キタノ ニューヨーク」をリブランドオープンするなど、国内外での出店を加速させている。

大和ハウスグループ 新スタイルのアパートメントホテル
 大和ハウスグループのコスモスイニシアと、コスモスホテルマネジメントは、全室に2ベッドルームのスイートタイプを採用した、新しいスタイルのアパートメントホテル「MIMARU SUITES 東京日本橋」(東京都中央区)を開業させた。
 同ホテルは、高級シティホテルでも数の少ない2ベッドルーム以上の客室を全室に採用。2階のロビーフロアには、「ライフスタイル雑貨(食器・本・アート)」を配置。ゲストがその時の気分や仲間と一緒にピックアップし、部屋で使えるようにした。
 「MIMARU SUITES」シリーズ東京初出店となる同ホテルは、地下鉄「人形町」駅から徒歩2分、広さ57~59m2、定員4~6名の全36室を用意。多世代家族、学生時代の仲間、大人女子の趣味の集まり、海外ファミリーなど、これまで都心では叶いづらかった“みんなで泊まる”旅行を提供する。
 客室は全36室が2ベットルームのスイートタイプ。キングバンクベッドを設けた2ベッドルーム、ファミリースイートタイプ27室、2ベッドルームスイートタイプ9室の客室で構成されている。
 2階のロビーフロアにある「ライフスタイル雑貨」コーナーには、色鮮やかな豆皿や箸置き、料理を引き立てる小皿や大皿などを配置。ゲストは実物を手に取り、気に入った食器を客室内に持ち込み無料で試すことができる。

大阪市再開発計画で「カペラホテル」が日本1号店
 NTT都市開発(東京都千代田区)は、開発を進める大阪都市計画特定街区「法円坂北特定街区」内の大阪・法円坂ホテル計画について、カペラホテルグループ(本社・シンガポール)とホテル運営委託契約を締結した。ホテルブランドを「パティーナホテルズ&リゾーツ」、ホテル名称を「パティーナ大阪」として2025年春にオープンさせる。カペラホテルグループのライフスタイルブランド「パティーナ」は2021年にモルディブにて最初に開業し、日本では初進出、世界では2件目の開業となる。
 同ホテルは、地下鉄谷町線・中央線「谷町四丁目」駅から徒歩約8分に位置、敷地面積約4900㎡(特定街区全体約1万3600㎡)、延床面積約3万8500㎡、地上20階、地下3階建て。客室数は約220室。
 同ホテルの客室は標準でも50㎡以上で、バルコニー付きの部屋を含む客室のほか、最新の機器を備え上質な非日常体験を提供するスパ・フィットネスエリア。大阪城や難波宮跡の景色を望むスカイロビーやレストラン、MICEにも対応したバンケットホールを備えており、大阪・関西万博を迎える国際観光文化都市・大阪の新たなシンボルを目指す。 
 カペラホテルグループが新たに展開する「パティーナ」は、自分自身や周りの世界とのより深いつながりを求める新世代の旅行者に特化したライフスタイルホテルブランド。「パティーナ」は、クリエイティブで、デザインに精通し、何事にも情熱を傾けて取り組む社会的な意志の高い旅行者をターゲットとしているという。

日本ホテル 羽田空港跡地にメトロポリタン開業
 首都圏を中心にホテルを展開する日本ホテル(東京都豊島区)は、羽田空港跡地の第1ゾーンに誕生したスマートシティ“HANEDA INNOVATION CITY”(HICity)内に「ホテルメトロポリタン 羽田」をオープンさせる計画だ。
 同ホテルは、東京モノレール・京浜急行電鉄空港線「天空橋」駅より徒歩1分に位置。鉄骨造、地上10階、地下1階(ホテル部分は5階~10階)。客室数は全237室。オールデイダイニング、ジム、ランドリー、セルフロッカー、屋上展望デッキ等を付帯する。
 同ホテルは、先端産業と文化産業の融合を目指し、世界と地域をつなぐ「新産業創造・発信拠点 ~HANEDA ゲートウェイ~」の一翼を担うホテルとしてオープンする。羽田空港へのアクセスはもとより、東京、品川、横浜エリアにも近いことから国内外のビジネス・レジャーの両面で非常に便利な起点としての利用を期待している。
 客室は、全体的に落ち着いた、大人の印象を与える「バーライク」なインテリア。玄関扉を開けるとガラスグローブの大きな照明がアイキャッチとなり、近未来的な空港の照明とは対照的な、柔らかなフィラメント電球の明かりがゲストを迎え、心地よさを演出。窓際には、ワークスペースとしてはもちろん、窓の外に広がる空港の景色等をゆっくりと楽しめるハイカウンターが設置されており、他のホテルにはない印象的な空間を提供する。

コアグローバルマネジメント 「クインテッサホテル東京羽田」リブランドオープン
 コアグローバルマネジメント(東京都中央区)が運営する「リリーフプレミアム羽田」(東京都大田区)では、1階ロビーに蔵書約8000冊の「MANGA Library」を新設し、「クインテッサホテル東京羽田 Comic & Books」としてリブランドオープンさせた。
 同ホテルは、自社ホテルブランド「Comic & Books」として、「クインテッサホテル福岡天神 Comic & Books」、「クインテッサホテル大阪心斎橋 Comic & Books」、「ザ エディスターホテル京都二条 Comic & Books」に続く4店舗目で関東地方初出店となる。
 同ホテルは、「羽田空港第1・第2ターミナル」駅から京急空港線快特で約8分に位置。プライベートからカップル、女子旅、家族旅行、ビジネスまで、幅広い需要を期待している。客室は全120室、レストランを併設する。
 客室は、スタンダードシングル、スタンダードダブル、スタンダードツイン、モデレートダブル、デラックスツインの5タイプ。全室にミラブルシャワーヘッド、加湿空気清浄機を完備している。

HORIJUKU 「UMITO」シリーズコンドミニアムに
 HORIJUKU(東京都港区)は、NOT A HOTEL(東京都渋谷区)と提携し、HORIJUKUが展開する「UMITO」シリーズの既存ホテルを、ホテルコンドミニアムとしてリニューアルし販売を開始した。
 第一弾は、沖縄、恩納村にある「UMITO PLAGE The Atta Okinawa」全9室。HORIJUKUは、NOT A HOTELとの提携により、同社が開発するアプリケーションをオーナーに提供できる他、相互利用可能な拠点を拡充する事が可能になる。また、今後新規の「UMITO」シリーズとなる熱海、鎌倉材木座、鎌倉腰越でのプロジェクトもNOT A HOTELと提携し販売を行い、その販売総額は100億円を超える計画だ。
 従来の別荘は使っていない期間が多く、管理やメンテナンスが大変だった。UMITOでは別荘として使いたい分だけ、年間30日単位でライフスタイルに合わせて保有できる「シェア購入」が可能。 オーナーは使わないときにはホテルとして貸し出され、収益を得ることができる。ホテルとしての運営や建物管理はホテル運営会社が行い、いつでもメンテナンスの行き届いた状態で利用が可能だ。
 今後販売される「UMITO」を購入するオーナーは、NOT A HOTEL各拠点の施設を相互利用可能。同様にNOT A HOTELオーナーも「UMITO」を利用することが可能になるため、より多くの拠点での滞在を楽しむことができる。
 HORIJUKUは「海と共に暮らす」をコンセプトにしたスモールラグジュアリーホテル「UMITO」を沖縄、熱海、伊豆などに展開している。




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