不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.02.06 10:54

アパホテル 西日本最大級34階建1704室大型施設開業 大阪万博開催見据え関西エリア強化
 アパホテル(東京都港区)では2月1日、西日本最大級となる全1704室の「アパホテル&リゾート〈大阪梅田駅タワー〉」をオープンさせた。現在、FC、建築・設計中を含め、大阪市内のアパホテルは26ホテル1万1141室、府内では30ホテル1万1700室を展開している。
 同日、開業披露式典を執り行うとともに、近隣住民などを対象とした内覧会等各種イベントを盛り込んだ開業フェスティバルを実施した。
 同ホテルは、地上34階建ての超高層タワー型ホテルで、西日本最大級となる全1704室を誇る。都心部に居ながらゆったりくつろげる大浴殿・露天風呂「玄要の湯」、梅田エリアを一望できる最上階の「ビックリマンプール」をはじめ、レストラン、カフェ、フィットネスジム、コンビニ、エステ、雑貨店など様々な館内施設を配置。3階の直営レストラン&バー「ラ・ベランダ プレミア」では、地産地消を取り入れたリゾート色あふれる60種類以上のビュッフェをブランチ・ディナーに提供する。
 宿泊だけでなく、大浴殿利用やレストランの食事ができる「湯ったり日帰りプラン」も利用可能で、滞在そのものを楽しむことができるアーバンリゾートとして、梅田エリアの新たなランドマークとなるホテルを目指す。
 大阪メトロ谷町線「東梅田」駅徒歩3分に位置。「大阪」駅や大阪メトロ御堂筋線「梅田」駅など複数駅・複数路線が徒歩圏内で利用可能な駅前立地であり、多くの飲食店が立ち並ぶ「曽根崎お初天神通り商店街」や梅田エリアの百貨店街にも近く、ビジネス、レジャー、インバウンドなど幅広い宿泊需要を取り込んでいく。
 客室はスタンダードルーム、ツインルームといった標準客室のほか、スイートルーム、デラックスツインルーム、トリプルルーム、隣り合うシングルルーム同士を繋げて利用できるS-Sコネクトツインルームなど、宿泊用途に合わせた10種類以上の部屋タイプを用意。
 客室設備は高品質・高機能・環境対応型を理念とする「新都市型ホテル」の最新仕様。
 同社は「Even Better! APA HOTEL -さらによりよく-」を掲げて宿泊者の利便性・居住性を追求し続けており、同ホテルでも新たな客室設備やサービスを導入することで、今まで以上に快適な客室空間へとイノベーションを行った。
 今回新たに導入したのは3つ。
1 トータルボディコンディショニングシステム「DENBA Health」を設置した「DENBA空間ルーム」の導入。
2 デンソーウェーブと共同開発したQRコード荷物預かりシステム「Easy Keeper」を導入し、スマートかつスムーズな預かり荷物のフロント受け渡しを実現。
3 ユニバーサルデザインの一環として、両利き対応のチェックイン機の導入。
 従来の設備としては、最上階客室ならびに女性用大浴殿に高性能小型折り畳み式ヘアドライヤー「BeauStage ELEGANJET」設置。
 全客室には、ウルトラファインバブルシャワーヘッド「Bollina Wide Plus(ボリーナワイドプラス)」導入。全客室、YouTubeなどの動画配信サービスを2タッチでスマホからテレビの大画面に映すことができる「キャスト機能」導入。
 更に、環境対応型のアパホテルとして、客室アメニティ4種(歯ブラシ・ひげ剃り・ヘアブラシ・シャワーキャップ)をバイオマス原料や再生プラスチックを用いた環境へ配慮した商品へ変更。ユニバーサルデザインの一環として、客室内の案内ステッカーを視覚的にわかりやすいピクトグラムを用いたデザインへ刷新、などを採用している。
 「非接触」、「待たない」、「並ばない」を実現したストレスフリーのアパオリジナルデジタルサービスを提供する。最先端のIT開発として、1秒チェックイン機を導入。アプリチェックインを行う、または、新機能「当日オートチェックイン」を有効にして予約することで、チェックイン手続きを大幅に簡素化することができる。また、宿泊客のチェックイン手続きを非接触でサポートする、双方向ビデオ通話による「遠隔フロントシステム」を導入している。
 アパグループ社長兼CEOの元谷一志氏は同ホテルの開業に当たりこう話す。
 「アパホテルでは『1ホテル1イノベーション』『アパホテルはラボである』を信条に歩みを止めず、お客様が快適にお過ごしいただけるホテルを追求している。当ホテルでは新たにDENBA JAPAN株式会社とコラボした、安眠を提供できる「グッドスリーププラン」を販売する。また、34階には株式会社ロッテとコラボした「ビックリマンプール」や大阪メトロが初出店したレストランなど様々なテナントがあり、お客様に多くの感動を与えられる施設となった。2025年の大阪万博開催を見据えて、2024年には客室数2055室のアパホテル&リゾート〈大阪難波駅タワー〉の開業も控えており、今後ますます増えるであろう訪日外国人旅行者などの受け入れを万全に整える事で、関西躍進の一翼を担っていきたい」。
 同社は、ホテルネットワークとして全国最大級の716ホテル・11万250室(建築・設計中、海外、FC、アパ直参画ホテルを含む)を展開している。
 2010年4月にスタートした「SUMMIT5(頂上戦略)」を継承し、2022年4月より新たな5ヶ年計画「AIM5 ~APA Innovative Movement~」を始動。アフターコロナにおけるニーズの変化やDX化の波を捉えながら、国内で圧倒的なトップホテルチェーンとなるべく、2027年3月末までにアパホテルネットワークとして15万室展開を目指す。

Satisfill 長期滞在型ブランドを広島に
 Satisfill(福岡県福岡市)では、広島市南区西荒神町に長期滞在型ホテル「ランドーホテル広島プレステージ」を開業させた。
 同ホテルは、2021年5月開業の「ランドーホテルなんば大阪スイーツ」開業以来「RANDOR HOTEL&RESIDENCE」が手掛ける16棟目のホテル。広島では宿泊特化型ホテルの「ランドーレジデンス広島スイーツ」に次ぐ2軒目となる。 
 「ランドーホテル」ブランドは「手の届く贅沢を」をコンセプトに、全国6エリアに滞在型ホテルを展開。 中長期滞在をするケースが多いインバウンドを意識し、ファミリー仕様の広さを平均45㎡、バスルームは檜風呂や、肩湯、露天風呂を楽しめる設備を設置、蔦屋家電とタッグを組み、新しい生活をデザインできるような家電を設置するなどの差別化を図っている。安価な民泊と高価なスイートルームの中間という空白ゾーンにターゲットを置いているという。
   「広島」駅から、徒歩4分に位置し、客室内からは猿猴川を見渡すことが可能。中国山地と瀬戸内海に挟まれ、大自然を満喫できる広島の中心に位置し、歴史文化を学ぶ市内の観光地までのアクセスも良好だ。
 同社が展開する、住めるホテル「RANDOR HOTEL & RESIDENCE」は、「非日常を日常に」をコンセプトに、広い客室・キッチン完備・ゆったり入れるお風呂が特徴。2018年1月に初店舗を東京にてオープンし、現在は創業4年目で全国6エリアに15店舗を展開している。
 2019年12月からの新型コロナウイルスの流行から、訪日外国人観光客の宿泊は減少し、国内観光客へターゲットをシフトし、2022年3月現在まで閉業・休業をすることなく運営してきた。2022年12月現在、運営中の15棟の施設ではその特徴を生かし、1~3泊の短期滞在と2週間~月単位の長期滞在のハイブリット運営方式を採用している。

「ヒルトン」ブランド北陸初進出
 ヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区(東京都新宿区)では、1月18日に「ダブルツリーbyヒルトン富山」(富山県富山市)を開業させた。ヒルトンにとって北陸地方に進出するのは、同ホテルが初めて。
 同ホテルは、「富山」駅から徒歩3分に位置、富山城址公園や富山市ガラス美術館、富岩運河環水公園など、様々な観光スポットへのアクセスに便利な立地。国内の旅行客のみならず、今後ソウル、台北、上海などのアジアの都市からの直行便が再開されれば、富山への訪日客の増加も期待される。
 全201室5タイプの客室、オールデイダイニング「korare WINE AND DINE(コラレ・ワイン・アンド・ダイン)」と併設のバー「korare BAR(コラレ・バー)」、コーヒー&デリ「GRAB’n’GO Coffee & Deli(グラブ’ン’ゴー・コーヒー・アンド・デリ)」、24時間利用可能なフィットネスルーム、大浴場、サウナ、最大100名まで収容可能な宴会場・会議室を併設する。館内の内装は、富山湾や立山連峰、みくりが池、宮島峡、雨晴海岸といった富山の自然から着想を得たデザインを施した。
 79㎡のプレミアムスイート1室、52㎡のデラックススイート4室のスイート・ルームの他、客室は同地域では比較的広めの26㎡を中心に配置。全客室階にウォーターディスペンサーが設置され、良質な富山の水を飲料水として利用可能。客室は機能性と快適性が融合し、コンテンポラリーなデザインでありながらも明るい木目を基調にした空間を演出した。
 「ダブルツリーbyヒルトン」は、現在51の国と地域で640軒以上のホテルを展開している。

京王プラザH八王子がハローキティとコラボ
 京王プラザホテル八王子(東京都八王子市)では、今夏に人気キャラクター「ハローキティ」をテーマにした客室と、「マイメロディ」、「クロミ」をテーマにした客室各2室を新たに設置する。
 この客室は、テーマカラーをはっきりと分けたカラーリングで、フォトジェニックな空間を演出した。それぞれをイメージした客室となっており、どちらのタイプも室内でゆっくり寛げるよう、小上がりエリアを設けることで長時間滞在できる工夫を施した。 
 同ホテルでは、西東京地域の利用客はもちろん、国内外のサンリオキャラクターファンの利用を促進していきたいという。




週刊不動産経営編集部  YouTube