不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2023.03.06 10:09
リバーリトリート雅樂倶 客室をグリーンリノベーション実施 若手クリエイターがデザイン手掛ける
富山県富山市のスモールラグジュアリーホテル「リバーリトリート雅樂倶」では、環境に配慮した客室へグリーンリノベーションを施した。
富山を拠点に活動する若手クリエイター達が、 地場の高い技術や伝統を守り、引き継ぎながら、 現代の環境に配慮した新たな価値観で空間を演出した。創業以来使用してきた国内外から買い付けた家具を地元の職人の手で新たに修理・修繕をしながら統一感を持たせた。空間の解体や素材選び、その製造過程において廃棄物や排出物の削減に努めつつ、快適な滞在ができる新客室とした。
同ホテルは、富山空港より車で１５分に位置。客室２３部屋、大浴場（男女各１、天然温泉露天風呂、天然温泉内湯）のほか、Ｓｐｒｉｎｇ Ｄａｙ Ｓｐａ、貸切風呂、温石浴、スパトリートメント、アートウォーク、レストラン等を併設する。
建築家内藤廣氏の設計によるデザイン性に富んだ建築、部屋ごとにデザインが異なる２３室の客室、富山の旬の美味を味わえる和と洋のレストラン、天然温泉の大浴場、充実したスパ施設などが特徴。敷地内随所に配した約３００点の現代アートをはじめとする美術品も展示している。
３月１８日本館プレミアスイート２０１号室、２０２号室をオープンさせる予定。新客室のコンセプトは、神通峡の自然を取り入れた素材、富山の土地に根差した素材、環境配慮型の新素材を所々に使用し、多様な視点でサステナビリティと出会える空間を演出。すべてを壊して作り変えることはせず、元々の設えの良い部分は積極的に活かしながら計画した。
客室内に設置するアメニティ（歯ブラシ・ヘアブラシ）は酢酸セルロースを素材のベースにしたバイオマス素材を業界初使用。客室内はペットボトルの設置を廃止し、ウォーターサーバーを設置する事でプラスチック削減とお客様の使い心地を配慮した。
電話自動応答サービス「IVRy」東横イン304店舗に導入
月額３０００円から使える電話自動応答サービス「ＩＶＲｙ（アイブリー）」を提供するＩＶＲｙ（東京都台東区）では、東横イン（東京都大田区）が運営するビジネスホテル「東横ＩＮＮ」の３０４店舗に「ＩＶＲｙ」を導入した。
東横インはＩＶＲｙを活用することで、予約や問い合わせ電話への一部対応を自動化することによるＤＸの取り組みを開始。深夜の時間帯やチェックインが集中し、来客対応が多く発生するタイミングなど、少人数でのオペレーションが中心となる時間帯を中心にＩＶＲｙを活用することで、電話の取りこぼしを削減することに成功した。今後も同社は旅行需要増加への対応も含め、宿泊客の待機時間を軽減することで、さらなる提供サービスの品質向上を図る。
東横インは、１都１道２府４２県に日本一の客室数を展開するビジネスホテルチェーンであり、全３３７店舗、総客室数は７万３８４８室を誇る。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、社会情勢が激しく変化する中、働き方改革も含めた体制構築を進めているが、深夜の時間帯をはじめとした人員体制の少ない時間帯や、チェックインが集中し、来客対応が多く発生する時間帯に、通常業務と電話対応を両立させなければならないという課題を抱えていたという。
今回、そのような課題に対し、来客・宿泊者に向けたさらなるサービス品質向上のために「ＩＶＲｙ」の導入を決定。２０２２年３月より導入プロジェクトが始動し、２０２２年内に一部を除く国内ほぼ全店舗への本格導入が完了している。
「ＩＶＲｙ」は、様々なシーンでの電話業務を自動化・効率化し、普段の業務オペレーションへの集中や対応工数削減を実現する電話ＤＸ ＳａａＳサービス。２０２０年１１月のサービス提供開始からこれまでで、４７都道府県２５以上の業界にわたって利用されており、これまでに計５００万件以上の着電の自動応答を実現している。
大江戸温泉物語H&R 「TAOYA」ブランド東北に
大江戸温泉物語ホテルズ＆リゾーツ（東京都中央区）では、「大江戸温泉物語 仙台 秋保温泉 岩沼屋」（宮城県仙台市）を６月１２日に、「ＴＡＯＹＡ秋保」にリブランドオープンさせる。「ＴＡＯＹＡ」ブランド３店舗目として東北エリア初出店となる。
「ＴＡＯＹＡ」は「ゆったりと、たおやかに」をブランドコンセプトとし、「非日常のひと時のご提供」を目的にハード面の充実のみならず、オールインクルーシブの導入、接客などのソフト面を磨き上げた温泉リゾートホテルブランド。
仙台の奥座敷とも呼ばれ、開湯１５００年の歴史を持つ秋保温泉で４００年前に創業された老舗温泉宿、「岩沼屋」は大きなガラス窓の向こうに樹々を眺めるロビーラウンジ、古き良き時代を感じさせる調度品、木と石をふんだんに使った高い天井の豪奢な湯殿などが特徴。
エントランスは、秋保温泉に流れるのどかな空気に溶け込むようなデザイン。フロントは、仙台の歴史や自然をモチーフにした屏風絵を背景に設計した。
HMI インドでホテル開発スタート
ホテルマネージメント インターナショナル（東京都中央区日本橋）は２月１１日、インド共和国ウッタルプラデーシュ州の州都ラクナウ市で開催された「Ｕ・Ｐ Ｇｌｏｂａｌ Ｉｎｖｅｓｔｏｒ Ｓｕｍｍｉｔ ２０２３」において、ウッタルプラデーシュ（Ｕ・Ｐ）州政府との間で、ホテル開発事業に関し、基本合意したことを発表した。
基本合意では、Ｕ・Ｐ州の経済、観光の成長計画と併せて、商業的に実現可能なビジネス、観光地で、３０のチェーンホテルを開発、既存の国営ホテル事業の取得を実施する。これによって、約１３００億円の全体的な投資支出と、約１万人の雇用を見込む。
ＨＭＩホテルグループでは、今後、同国の経済発展に伴い、低所得者層から中間層が増加するだけでなく、国内のみならず世界中から、ビジネスや観光を求めて人流が増加するものと考えているという。特にＵＰ州はすでに、アグラ、ヴァラナシ、アヨディヤなどの重要な世界的観光地に恵まれており、空港、道路、その他のインフラの成長と、２０を超えるセクターにわたる経済開発計画により、ビジネスと観光の流れが大幅に強化される見通し。これらの場所でラグジュアリーホテルを含むアップスケールホテルを計画することで、ホテルの本質的なニーズをサポートし、同州の成長の一部になる事を企図している。
ＨＭＩホテルグループは、日本の２６都道府県で６０のホテルを展開している。
スーパーホテル 客室に高濃度酸素発生器
スーパーホテル（大阪府大阪市）は、ＶＩＧＯ ＭＥＤＩＣＡＬ（東京都中央区）が製造・企画する高濃度酸素発生器「Ｏｘｙ＇ｚ ２．（オキシーズ２）」を「スーパーホテル Ｐｒｅｍｉｅｒ東京駅八重洲中央口店」に導入。酸素プランの販売を開始した。
高濃度酸素は健康維持の効果が見込め、コロナ対策としても利用されているという。
創業当初から高濃度酸素を研究してきたＶＩＧＯ ＭＥＤＩＣＡＬが製造する「Ｏｘｙ＇ｚ ２．」は、Ａ４サイズで世界最小最軽量、カードリッジ交換機能（特許取得済み）、助成金対象商品などといった特徴がある。
コアグローバルマネジメント クインテッサホテル今春に3棟
ホテル運営会社のコアグローバルマネジメント（東京都中央区）は、「クインテッサホテル札幌すすきの６３ Ｒｅｌａｘ＆Ｓｐａ（旧センチュリオンホテル＆スパ札幌）」、「クインテッサホテル鹿児島天文館 Ｒｅｌａｘ＆Ｓｌｅｅｐ（旧センチュリオンホテル鹿児島）」、「クインテッサホテル福岡博多 Ｒｅｌａｘ＆Ｓｌｅｅｐ（旧センチュリオンホテルＣＥＮ福岡博多）」を今春にリブランドオープンさせる。
同社の「クインテッサホテル」は現在、北海道から九州まで、全国に１１店舗あり、春には全国に１４店舗となり、今後も店舗を拡大していく計画だ。
同社はどこの系列にも属さないオリジナルホテルブランドを全国各地で展開。観光・都市型・ビジネスなどの用途や目的に合わせたブランド展開はもちろん、地域特性や各土地の魅力を最大限に引き出す「空間」・「食」そして「体験」をプロデュースする。
異なる価値観や多様なライフスタイルに対応する斬新なホテルステイを提案することでブランドイメージと価値を引き上げている。
アットイン 地元との協力でブランディング
アットイン（愛知県名古屋市）では３月１日、岐阜県高山市に「Ｈｏｔｅｌ ａｎｄ Ｓｐａ Ｇｉｆｔ ＴＡＫＡＹＡＭＡ」を開業させた。同ホテルは、地元の人とスタッフ全員で『「１泊」の体験をつくる』をコンセプトに、ホテルのネーミング募集、ロゴマークを投票で決定するなどの取り組みを行ってきた宿泊施設。
ホテル名にもあるとおり、最上階には温浴施設を完備。温泉大浴場や露天風呂・本格サウナ・水風呂なども備えている。
同ホテルは、ＪＲ「高山」駅から徒歩５分の場所に位置しており、国選定重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている「古い町並」や、国指定史跡である「高山陣屋」、日本三大朝市のひとつ「宮川朝市」など高山の定番観光スポットへは徒歩１０分圏内にある。
建物は、鉄骨造地上９階建て、延床面積３５４０・１８㎡、客室数は全１０２室で、ダブルルーム、各種ツインルーム４４室、スイート・ジュニアスイートルームを配置する。
館内のロビーやラウンジなどの共用スペースだけでなく、各客室にも岐阜県産木材を使った飛騨の家具を配置。ホテル全体が飛騨の木のぬくもり溢れる空間となっており、ホテルに滞在している時間も「飛騨高山」を満喫できる。客室はスイートルームからダブルルームまで全１０２室。淡いトーンの色調と飛騨のぬくもりある家具でコーディネートされた落ち着いた空間とした。
