不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.05.22 11:30

日本ホテルが異なるタイプの施設をオープン
羽田空港施設跡地に「ホテルメトロポリタン羽田」
「HICityZONE A」10月17日より稼働
 JR東日本グループの日本ホテル(東京都豊島区)では、タイプの違うホテルを相次いで開業させる。
   羽田空港跡地第1ゾーン整備事業として開発が進んでいる「HANEDA INNOVATION CITY(HICity)ZONE A」の5~10階に「ホテルメトロポリタン羽田」を10月17日に開業させる。
 同ホテルは、羽田空港第3ターミナルから東京モノレール羽田空港線「天空橋」駅より徒歩約1分に位置。空港へのアクセスはもちろん、東京、品川、横浜エリアにも近く、国内外のビジネスやレジャーの起点にある。延床面積は約1万749㎡、全13種類、237室の客室と、付帯施設として屋上展望デッキ、レストラン、ジムなどが併設されている。 同ブランドは、「やすらぎと華やぎが出会う場所」をコンセプトとして、東日本のターミナル駅を中心に国内全14ホテル4146室を展開。「ホテルメトロポリタン羽田」は15番目となる。 
 客室は、全体的に落ち着いた色合いの「バーライク」なインテリアを基調としており、羽田空港を一望できるエアポートサイドの客室や、開放的な景色が楽しめるリバーサイドの客室などを用意する。 
 羽田空港を見渡せる屋上展望デッキ、朝食はもちろん様々な用途で利用可能なレストラン、宿泊中のリフレッシュを目的としたジム、荷物の保管に便利なセルフクローク、長期滞在に便利なコインランドリーなどを併設する。
   同ホテルが位置する「HICity」は、羽田空港の第3ターミナルから1駅の「天空橋」駅に直結する、延床面積約13万㎡超の大規模複合施設。「HICity」は「先端」と「文化」の2つをまちのコア産業として、多くの特徴的な機能を内包し、先端技術による実証実験の取り組みや、ジャパンカルチャー体験の機会を提供する。

「ホテル B4T 赤羽」スマートシステム採用
 また、研究者、クリエーター、国内外からの観光客や来街者など、多種多様な人々が集い、互いに刺激し合うことで「先端」と「文化」が融合し、ヒト・モノ・コトの分野を超えた交流と新たな産業を創造する。未来志向の新たな体験や価値を創出するまちづくりを推進し、日本初のスマートエアポートシティを実現していきたいという。
   また、同社はJR「赤羽」駅に隣接する立地に「ホテルB4T赤羽」(東京都北区)を開業させる。 
 同ホテルは、客室数46室(シングル32室、ダブル14室)、NewDays(24時間営業コンビニ)、タイムズカー(カーシェア)を併設する。手持ちのSuicaがチェックイン、チェックアウトに使えるとともに客室キーにもなる「Suica スマートロック」を採用するなど、スマートでスピーディな宿泊体験を提供する。 
 チェックイン時や滞在中の利用者からの問い合わせの対応を、遠隔地からオンラインチャットやビデオ通話でスタッフがサポートする。また、客室内のQRを読み込んだ先のポータルサイトに、ホテルの情報やよくある質問を掲載。ホテルスタッフに問い合わせをすることなく、利用者自身で疑問を解決することも可能だ。
   同社が運営するホテルでは初となる、NewDaysスタッフが「ホテルB4T赤羽」のフロント業務を行う。宿泊体験に特化したサービスにより、フロントの省人化、キャッシュレス対応、アメニティは必要最小限とすることで、既存ホテルと比べて手頃な価格でのサービス提供を実現する。
 「ホテルB4T」は今後も、訪日外国人を含む旅行者に多様な地域での滞在拠点を提供することにより、地方創生や沿線活性化に貢献していきたいという。

横手プラザホテル カプセルタイプを併設
 横手開発興業(秋田県横手市)は、6月1日の「横手プラザホテル」の全館営業再開にともない、ホテル内に新たなカプセルタイプの「PLAZA EAST CABIN」(定員100名・男性専用)を新設する。従来のホテルとホステルの要素を組み合わせた新しいタイプの宿泊施設であるハイブリッドホテルを、秋田県内で初めて誕生させる。
 「横手プラザホテル」は2021年9月より休館していたが、シングル、ダブル、ツインの全室と、1階にある「さけ処和凛」の全館を営業再開することとなったもの。
 「PLAZA EAST CABIN」は、男性専用のカプセルホテルで、「横手」駅東口の目の前にある抜群の立地環境により出張や観光など幅広い客層の利用を期待している。 キャビン内はカプセルホテルの中でも比較的広めの空間に設計し、羽毛布団を使用した寝具を整備。シャワーブースは6ブース、洗面は9台設置しており、朝の混雑時なども比較的待ち時間なく利用が可能だ。
 その他設備として、宿泊者1人に1つの鍵付き専用ロッカーを提供しているほか、キャビンのスペースに入るためにはチェックインの際に発行されるセキュリティカードが必要となり、利用者の安心・安全な滞在を提供する。
 2階のサロンはキャビンの宿泊客専用のスペースとなっており、電子レンジやポット、軽食の自動販売機が利用できるほか、1階のワークスペースには打ち合わせのできるソファセットや個室を用意する。

グランベルホテル チャペルを新設
 ベルーナ(埼玉県上尾市)の子会社であるグランベルホテルが運営する「ルグラン軽井沢ホテル&リゾートウエディング」は、新たにチャペル「山凪の教会」、バンケット「Tresor(トレゾール)」「Pasoleige(パソレージュ)」を、8月16日よりオープンさせる。
 「山凪の教会」は、敷地内の標高1000mの場所に佇む新チャペル。「凪」という文字の通り、山を見渡し、凪を感じることができる静寂の教会。高さ6mある正面の窓からは、湖や森の自然が作り出す音を遠くに、広い空に流れる雲や浅間山のサンセットなど、ゆったりと流れる時間の移ろいを感じることができる。挙式スタイルは、キリスト教式・人前式など好きなスタイルにて実施が可能。
「トレゾール」は、フランス語で「たからもの」という意味。ここで過ごす時間のすべてが“たからもの”となってほしいとの思いを込めた披露宴会場。会場内はアンティークの照明を使用しており、非日常空間の中、ライブキッチンや本物の暖炉を灯し、五感すべてに心地よい空間の中でおもてなしが可能。  「パソレージュ」は、フランス語で「通り抜け」という意味の「パッサージュ」と、「日が差す」という意味の「ソレイユ」を組み合わせた造語。会場内にはアンティークの調度品やライブキッチンが特徴。

スクウィーズ 宿泊システムに新機能
 SQUEEZE(東京都港区)は、同社で開発を行うクラウド型宿泊運営システム「suitebook」の新たな機能として施設の予約受付・管理が可能な「suitebook予約エンジン」を開発した。また、同システムは、2023年3月30日に開業した北海道日本ハムファイターズの新しい本拠地「ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールド)」を含む、「北海道ボールパークFビレッジ」の公式サイトでの宿泊施設予約エンジンとして導入された。
 今回の開発は、手間いらず社が提供する複数のオンライン宿泊予約サイトを一元管理できる「TEMAIRAZU」シリーズとの連携も実施。「Fビレッジ」公式サイトに参画している「TEMAIRAZU」利用施設では、同サイトからの予約も他の販売チャネルと合わせて「TEMAIRAZU」で一元管理することが可能となり、業務の効率化を図ることが可能になる。
 クラウド宿泊運営システム「suitebook」は宿泊業務の生産性を高めるオペレーションプラットフォーム。
 複数ホテルの一元管理やフロント業務・マーケティング業務のクラウド提供、モバイルチェックイン機能、予約エンジン機能、外部システムとの柔軟なAPI連携などにより、業務の自動化や遠隔での接客が可能。SaaS型サービスとして、時代やゲストニーズに合わせてスマートかつ柔軟に宿泊運営をアップデートすることができる。

ソラーレH&R 温泉宿リニューアル
 ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ(東京都港区)では、同社初となる温泉宿「ホテル桜 嬉野」をリニューアルオープンさせた。
 同ホテルは、西九州新幹線「嬉野温泉」駅よりタクシーで約5分に位置。福岡・長崎からのアクセスも良く九州観光の拠点と期待している。建物は地上11階建て、敷地面積2828・66㎡、延床面積7798・41㎡。温泉(男女別)、レストラン、ラウンジ、喫煙スペースを併設する。
 客室数は55室。4名まで利用できる全5タイプを用意しているほか、最大6名まで宿泊できる客室もあるため、家族旅行やグループ旅行にも利用可能だ。10階の大浴場には露天風呂も備える。
 同社は、「雨庵 金沢」、「ザ・スクエアホテル」、「ホテル・アンドルームス」、「ロワジール」、「ロイヤルパインズホテル浦和」、「チサン」など17のホテルブランドを有し、国内64カ所、海外1カ所で、9677室のホテルを展開している。 




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