不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2023.09.18 13:22
ファーストキャビン 「スマート縁日」コンセプトにリニューアルオープン 京都二条城11月に
ファーストキャビンHD(東京都港区)では、2020年5月より休業していた「ファーストキャビン京都二条城」の営業再開を決定。「旅の準備と休息」をコンセプトとして11月10日にリニューアルオープンさせる。
同施設は、京都市営地下鉄東西線「二条城前」駅より徒歩8分に位置、面積1744・54㎡。キャビン数144キャビンで、ファーストクラスキャビン26キャビン(男性20キャビン・女性6キャビン)、ビジネスクラスキャビン83キャビン(男性53・女性30)、プレミアムエコノミークラスキャビン32キャビン(男性16・女性16)、プレミアムクラス3室。この他、ロビーラウンジ、カフェバー、ライブラリー、大浴場、パウダールーム等を併設。
リニューアルオープンに当たっては、一晩泊まることで疲れた身体を癒すリラックス加工した部屋や、中庭に面した温泉効能のある半露天風呂の大浴場を用意する他、「SMART縁日」をコンセプトにしたラウンジスペースなども新設する。
旅の準備と休息をコンセプトに、一人旅でも快適に過ごせる空間を提供する。デザインコンセプトは「縁日」で京都らしい和のインテリアを活かした空間を演出した。中庭に面した大浴場は、温泉効能の半露天風呂を完備。宿泊者専用ラウンジでは、「SMART縁日」と称した縁日コーナーを設け、駄菓子バーやビールサーバーなどを設置しリラックスできる湯上り処をイメージした空間を配置した。宿泊者ラウンジに隣接されているライブラリースペースは、次の旅の準備ができるよう、ガイドブックや観光コンシェルジュサービスが導入されているタブレットなどを設置する。
宿泊者専用ラウンジに併設されている縁日コーナーでは、駄菓子の食べ放題が楽しめる駄菓子コーナーや湯上りアイスなどを提供する。
ファーストキャビンは、飛行機のファーストクラスをイメージしたコンパクトホテル。2021年11月に新コンセプト「STAY SMART」のもと、「忙しい日々を過ごす現代人へ手軽に都心に泊まるという賢い選択から 時間の余裕が生まれ、ワーク&ライフの価値が上がるホテル」としてリブランドした。
同社は今後、リブランディングとともに、コロナ後を見据えた成長戦略を描く。大きなテーマは「収益力アップ」と「新規事業の開発」だ。
同社は不動産テックを活用した新築投資用マンションの企画開発を行うタスキ(同)と、資本業務提携契約を締結し、ホテル運営のスマート化を図っていく。
具体的には、タスキの技術力を基に、ファーストキャビンHDのDX推進をサポートし、テクノロジー基盤の導入、デジタル人材の育成支援を図る。
また、タスキ商品のペルソナとする東京都心でアクティブに活動する若い世代に向け、自宅、職場とは別の「第3の場所」として「キャビン」を提案。コロナ禍後のライフスタイルを実現させる空間を提供する。新しい形として、テレワークキャビンやサブスクリプションによる新しい居住スタイル、ペットホテルなどの空間創造に取り組む。
両社の営業活動で有効活用可能な事業用地、空きオフィス、空き店舗等の空間情報を共有し、新規出店の用地開発など、不動産オーナーに対するクロスセル・アップセルの提案による収益機会の拡大に取り組んでいく。
「OMOby星野リゾート函館」リブランド
星野リゾート(長野県北佐久郡)では、ホテルブランド「OMO(おも)by 星野リゾート」の新施設を開業させる。北海道・函館市にある「ホテルWBF函館 海神の湯(わたつみの湯)」をリニューアル。同ブランドとして運営を開始させる。同ホテルは9月1日から改装休館に入っており、リニューアルオープンは2024年夏の予定。
OMOブランドとして運営を開始する同ホテルは、JR函館駅から徒歩5分の場所に位置。リニューアル後は、街での滞在をより深く楽しむためのサービス「Go-KINJO(ごーきんじょ)」を展開する。街を良く知るスタッフによる「ご近所アクティビティ」や、ガイドブックには載っていないスポットを集めた「ご近所マップ」などを提供。館内のパブリックスペース「OMOベース」を設置。温泉や港町ならではの食の魅力を体験できるサービスも計画している。
「OMO」は星野リゾートが全国に展開する「テンションあがる『街ナカ』ホテル」。2023年7月31日には「OMO3浅草」が誕生し、現在15施設展開している。北海道では現在、「OMO7旭川」「OMO5小樽」「OMO3札幌すすきの」の3施設を展開しており、函館は北海道内4軒目のOMOブランド施設となる予定。同社はその他、温泉旅館「界 ポロト」、リゾートホテル「リゾナーレトマム」などを運営している。
パークウッドホテル 「ノゾホテル」開業
パークウッドホテルズは12月19日、富良野市北の峰町に「ノゾ ホテル(Nozo Hotel)」をオープンさせる。同ホテルは、JR「富良野」駅から車で約7分に位置、敷地面積2982・93㎡、延床面積4165㎡、地上5階、客室数は78室。北海道富良野市の北西、富良野スキー場に近い、北の峰地区に立地する。
館内は北海道らしいナチュラルな素材を意識しながら、コンテンポラリーなテイストでまとめられ、エントランスから続くバーラウンジ、レストラン、テラスは開放的で一体感のあるデザインで、自宅のように気軽に過ごすことができるよう演出した。
レストランは道内折指の農産地、富良野・美瑛の旬の食材を多用したインターナショナルな料理や鮨、鉄板焼きといった様々な料理を提供する。
78室の客室のコアとなるのは2名定員のスーペリアルームとデラックスルーム。大浴場、ジム、スキーロッカー、キッズルームを完備し、ウィンタースポーツ、長期滞在の需要にも対応する。イベントルームでは小規模の展示会、ウェディングやパーティにも対応し、地域のハブとしての交流の場を目指すという。
日本ホテルがスマートホテル「ホテルB4T田端」
日本ホテル(東京都豊島区)では、JR「田端」駅から徒歩2分に位置する立地に「ホテルB4T 田端」を開業させる。
同ホテルは、客室数99室(シングル78室、ダブル10室、ツイン11室)。2022年3月31日で閉館した「JR東日本ホテルメッツ 田端」をリブランドしたもので、「ホテルB4T」としては「いわき」、「赤羽」に続く3店舗目となる。
同ホテルでは、手持ちのSuicaがチェックイン、チェックアウトに使える「Suica スマートロック」を採用するなど、スマートでスピーディな宿泊体験を提供する。新たに、Suicaなど交通系ICカードをルームキーにすることができるようアップデートさせる。
「ホテルB4T」はSuica スマートロックの利便性向上により、地方創生や沿線活性化に貢献するため、多様な地域での滞在拠点を提供し続けていきたいという。
館内の改装工事スタート「ウェスティンホテル東京」
「ウェスティンホテル東京」(東京都目黒区)はこのほど、全客室をはじめ、1階ロビー、エグゼクティブラウンジ、一部レストラン、バーなど主な館内施設の改装工事を実施。10月から12月までの間に順次リニューアルオープンを行っていく。
デザインは国内外のホテルやラグジュアリーブランドを手掛けてきたA.N.D.に依頼し、17階のエグゼクティブラウンジを最上階に移設する他、スイートルームを含む全客室、1階レストランやラウンジ、22階バーを新しいコンセプトのもと改装。1994年の開業以来初となる大規模なリノベーションにより、2024年に迎える開業30周年に向けて、多様な価値観を持つゲスト一人ひとりに唯一無二の滞在を提供する都会のウェルネスホテルを目指していきたいという。
同ホテルは、日本を代表するヨーロピアンスタイルのホテル。大きな窓を備えた全客室には、雲の上の寝心地と称される「ヘブンリーベッド」を装備し快適な睡眠を提供する。
また館内には、5つのレストランと3つのバー/ラウンジの他、本格的スパ「ル・スパ・パリジエン」を配置。敷地内には、英国のチェルシーフラワーショーで何度もゴールドメダルを獲得した世界的な景観アーティスト石原和幸氏デザインによる、都会の中の緑のオアシス「ウェスティンガーデン」を配置している。