不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2023.10.09 10:10
チョイスホテルズジャパン 新ブランド1号店京都に 愛知県内では初の「コンフォートイン」を名古屋で
9月にオープン 本読み放題カフェも
チョイスホテルズジャパン(東京都中央区)は、「コンフォートホテル京都東寺」(京都市南区)を、新ブランド「コンフォートホテルERA」1号店として9月13日にリブランドオープンさせた。
同ホテルは、近鉄「東寺」駅より徒歩約1分に位置、地上8階建て、全182室。「自分らしくアクティブに」をキーワードに、ホテル内でも楽しみが続くようなサービスを提供する。「Comfort Library Cafe」のほか、朝食ビュッフェでは京都産の食材を使用したメニューを提供する。
「Comfort Library Cafe」はWi―Fiやコンセント、ブックディレクターが選んだ100冊以上の本をそなえた、宿泊者が無料で利用できるスペース。2名以上のグループでも利用できるソファ席やボックス席も用意する。四季をイメージした着物の女性たちが描かれたウォールアートや、地域工芸品などが取り揃えられたデザインが特徴。
客室にはナノバブルシャワーヘッドや髪にやさしいヘアドライヤー、女優ミラーを全室に完備。また、貸し出し用としてヘアアイロンや手軽にボディケアができる美容アイテムも用意している。
「コンフォートホテルERA」は、全国に展開するコンフォートホテルにおいて、ビジネスだけでなくプライベートな旅時間をより楽しみたい宿泊客に向けた派生ブランドとしてスタート。同社は1号店展開の地として世界的観光都市「京都」を選んだ。
オリジナル快適枕 子供添い寝無料
一方、同社は12月20日、愛知県名古屋市に「コンフォートイン名古屋栄駅前」を開業させる。愛知県内で「コンフォートイン」ブランドは初めてとなる。
同ホテルは、名古屋市営地下鉄東山線・名城線「栄」駅徒歩約1分、地上13階建て、全240室。
「コンフォートイン」とは、立地や目的に合わせて、多彩なニーズにこたえるブランド。”Color your Morning 自由気ままに朝ごはん”をコンセプトに利用者のニーズに合わせた朝食を無料または有料提供している。同ブランド共通として、寝具メーカーと共同開発したオリジナル快眠枕「チョイス ピロー」や、カラダをよりフィットさせて腰や肩にかかる負担を和らげる「チョイス ベッドパット」をすべての客室に設置。「チョイス ピロー」は仰向け寝だけでなく、横向き寝にも対応した枕で、一人ひとりの睡眠姿勢にフィットする特徴があるという。ウェルカムコーヒーサービス、全室禁煙、Free Wi―Fi、小学6年生までの子供添い寝無料サービスも提供している。
「コンフォートイン」は現在、全国に10ホテルを展開しており、コンフォートイン名古屋栄駅前を加えて全11ホテルとなる。
同社は、チョイスホテルズインターナショナルとマスターフランチャイズ契約を結び、日本国内において全国各地でコンフォートブランドとAscend Hotel Collectionのホテルを70以上展開している。
同社は、ホテルフランチャイズの加盟店の募集・指導・管理・運営を展開している。世界45カ国以上に7400軒以上のホテルを展開するアメリカのホテルチェーン「チョイスホテルズインターナショナル」の、日本でのマスターパートナーとして、日本全国にコンフォートホテル、コンフォートホテルERA、コンフォートイン、コンフォートスイーツなどを展開している。
川崎日航ホテル 最上階フロアに美容グッズを配置
川崎日航ホテル(川崎市川崎区)では、客室最上階20階の「プライムフロア」全室に、MTG(名古屋市中村区)が展開する美容ブランド「ReFa(リファ)」のシャワーヘッド及びドライヤーを導入した。さらにヘアアイロンを加えた全4種類の美容アイテムが体験できる“ReFaルーム”を3室限定で販売する。
同ホテル最上階20階に位置する「プライムフロア」は、21㎡から42㎡の客室(全15室)で構成され、ベッドや照明、自然素材を取り入れたインテリアなど細部までこだわった上質な空間を提供する特別フロア。
ReFa商品は、今後さらに旅行者の増加が見込まれることや、グローバルな企業が多く集まりビジネスの拠点でもある川崎で、寛ぎの美容体験を楽しみながら心身ともにリフレッシュできる宿泊を提供したいという思いから、新たなサービスとして導入したもの。
特異的な洗浄のメカニズムを持つ2つの泡「ウルトラファインバブル」と「マイクロバブル」を浴びることで、汚れを落とし、肌や髪を美しくするとされるシャワーヘッド「ReFa FINE BUBBLE PURE(リファ ファインバブルピュア)」と、トップサロンとの共同開発で生まれヘアドライの速さと仕上がりが美しい「ReFa BEAUTECH DRYER SMART(リファ ビューテック ドライヤースマート)」の2商品がプライムフロア全室に設置される。
プラン・ドゥ・シー×ノット・ア・ホテル ホテルコンドミニアム事業で連携
Plan・Do・See(東京都千代田区)とNOT A HOTEL(東京都渋谷区)はこのほど、合弁会社としてNAPDS(ノットアPDS)を設立し、ホテルコンドミニアム事業の企画・開発・販売・運営において連携を推進する。Plan・Do・SeeはNOT A HOTELのテクノロジーやヴィラ販売のノウハウを得てホテルのDXを図る。一方、NOT A HOTELはホテル運営で実績のあるPlan・Do・Seeと提携する事で大規模ホテルの運営を強化していく。
両社が展開するのは、集合型で数十室から数百室のホテルコンドミニアムで、2024年度以降、北海道、白馬、軽井沢、箱根、京都、沖縄などの観光地を中心に販売を計画している。
Plan・Do・Seeは国内外の主要都市に、独自のスタイルを持ったホテル・レストランを多数展開。施設はそれぞれがコンセプトやデザインを持つのが特徴。
NOT A HOTELは国内外問わず、第一線で活躍する建築家やクリエイターが手がけるデザイン性と、IoTなどのテクノロジーによる快適性を両立した、ハイエンドなヴィラ型の別荘をシェア購入する事業を展開している。1棟10億円を超える物件もあり、初年度には70億円のヴィラ型別荘をオンラインで販売。別荘販売だけに留まらず、建築・ソフトウェア・カスタマーサポート・ホテルサービスを垂直統合的に全て自社開発している。
両社では、運営する既存施設の相互利用や、海外展開も視野に入れプロジェクトを進めていく計画だ。
Tabistが事業ポートフォリオ最適化
プロフィッツ(東京都千代田区)は、宿泊施設のDXを推進するTabist(東京都港区)の事業ポートフォリオの最適化から、戦略的な資金調達の完了に至るまで、同社と伴走しサポートする。
Tabistは、事業ポートフォリオの最適化を図るため、2021年にオンライン不動産賃貸事業を新会社に移管し、主力事業である宿泊事業に特化した。また、同社は、日本の旅と宿泊環境にフィットした新たな体験を提供するため、宿泊設備や運営面においてさまざまな新しい取り組みを展開、加盟施設へのモデルケースとして、2022年10月に初の直営ホテル「Tabist 銀座」をオープンした。
一方で、宿泊施設のDXを推進するプロダクト開発や、新規パートナー獲得に向けた営業体制の強化などを目的に合計10・5億円の資金調達をしている。
プロフィッツは、この一連のTabistの成長戦略上重要なターニングポイントにおいてアドバイザリーとしての枠を超え、メンバーの一員としてサポートを実施した。同社は今後もTabistの事業の拡大についてサポートを続けていく計画だ。
ナインアワーズが新たに再生案件2棟開業へ
ナインアワーズ(東京都千代田区)は、宿泊再生事業第8・9号案件として、「ホテルプラスホステル東京浅草1」(東京都台東区)と、「ホテルプラスホステル東京浅草2」(東京都台東区)の運営を順次開始する。
2つの施設は、コロナ禍で閉館を余儀なくされた宿泊施設だという。しばらくの間、両施設ともに運営会社不在だったが、再び収益を生む施設にすることを目的に、同社が新たな運営主体として建物所有者より指名を受けた。
同社は、これまでの宿泊再生事業の実績を活かし、自社開発のホテルシステム、マーケティングノウハウ、ミニマルなオペレーションを駆使することで、両施設の収益最大化を目指す。
新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの宿泊施設が休業や撤退、倒産に追い込まれている。そのような中で、同社は宿泊再生事業に注力し、採算に苦しむホテルの運営を引き継いできた。
今回宿泊再生の対象となる2つの宿泊施設は、「浅草」駅や浅草寺から徒歩圏内で東京観光の拠点として絶好の位置にある。両施設ともに、旧ブランドで主にインバウンド観光客の需要を取り込んできたが、コロナ禍で閉館に追い込まれ、運営会社も撤退し、閉館した状態が続いていた。 同社の宿泊再生の方針は、既存の設備を最大限に活用することだという。その上で、主に共用ラウンジを中心に、ひとりでもグループでも利用しやすい施設にリフォームを実施する。そうすることで、増加するインバウンド需要に着実に応えるとともに、リピーターになりやすい国内宿泊者にも支持される施設を作り上げていく。
同社は、カプセルホテル「ナインアワーズ」を全国12店舗、その他ホテル8店舗を運営している。