不動産トピックス
クローズアップ 注文住宅編
2024.02.12 10:38
戸建住宅の供給数はここ数年微増を続けている一方、オーナー自らが建築主となる注文住宅は減少の一途をたどっている。メーカー各社はさまざまな差別化施策を実施。魅力を高めた商品を次々に発表している。
高性能住宅のメリットを見える化 パナソニックグループ加盟店向けにサービスを拡充
パナソニック アーキスケルトンデザイン(大阪府門真市)は1月22日から、「パナソニック ビルダーズ グループ」向けに、高性能住宅のメリットを見える化するサービスを拡充。「パッシブ設計手法」を用いたソリューションメニューの提供を開始した。省エネ性能の向上と営業力強化をサポートし、地域の住宅会社・工務店による高性能住宅提案を支援する。
「パナソニック ビルダーズ グループ」は、パナソニックの耐震住宅工法「テクノストラクチャー」の建物を提供する住宅会社・工務店約380社からなる組織。パナソニック アーキスケルトンデザインは、耐震性の高い「テクノストラクチャー工法」の提供に加え、地域の住宅会社・工務店単独でのノウハウ蓄積や仕組化が困難な分野のソリューション提供を行ってきた。
新たに提供する「高性能住宅の見える化ソリューション」は、敷地に対する日照状況を試算する「敷地日照シミュレーション」、建物プランに対する日射状況を試算する「建物日射シミュレーション」、快適性とコストの試算を行う「室温・光熱費シミュレーション」の3種類のシミュレーションメニューを用意。ゾーニングや窓位置の検討を行い、太陽の熱や光など自然のエネルギーを利用した省エネかつ快適な住まいを提案することが可能になる。室温や光熱費など住宅購入者が理解しやすい数値でメリットを提示することで、住宅購入者の納得度と提案の質を高めることが可能となるという。
カスタマイズ住宅の新ブランド「PlusMe」販売開始 ZEH基準クリア・天井高2.9mの注文住宅
マイホム(東京都港区)は、プリフィックス注文住宅の「PlusMe」の販売を開始。今月1日にはローンチ発表会を行った。
プリフィックス注文住宅とは、基本プランにカスタマイズを加えて自分好みの住まいをつくれる注文住宅のこと。「PlusMe」の大きな特徴は、日本の木造住宅の標準内で最高位となる2・9mの天井高。国内の住宅の多くが2・4mとされる中、住宅を平面(平方メートル)ではなく立体(立法メートル)と捉えることで開放的な空間を作り出す。また2025年に省エネ基準が変わることをふまえて設計。現時点で2030年のZEH基準をクリアするなど、最先端の省エネ性能を整えた。構造直下率100%、耐震等級3と耐震性能にも優位で、震度6~7の地震後も住み続けることができるつくりとしている。
「PlusMe」の開発は、2020年に前澤ファンドを立ち上げ、社会課題の解決等を追求する企業に100億規模の出資を行うZOZOTOWN・前澤友作氏のプロデュースのもと推進してきたもの。マイホム代表取締役の乃村一政氏は「今回の発表を通して、人類の発展に大きく貢献してきた『家』というものが、今後どのような進化を遂げるかに一石を投じるものにしたい。『どのような住宅が作りたいか』ではなく、『10年後にどうあるべきなのか』について設計していることが、わたしたちの強みです」と話した。
「PlusMe」では、思い思いにアレンジができる壁・プラスミーウォールなどの自由度も魅力。会の後半では昨年のM-1グランプリ王者・令和ロマンの二人も登壇し、「令和の時代のロマンある家づくり」をテーマに、お互いが考えた「相方にふさわしい部屋」をCG画像で発表した。
サウナ付き注文住宅「トトノウイエ」発売
アイダ設計(さいたま市大宮区)は、サウナ付き注文住宅「トトノウイエ」を発売した。サウナ愛好者が増加しているといわれているなか、アイダ設計では住宅購入を検討し始める20~30歳代からセカンドハウスを検討している層まで、広いターゲットへ提案するとしている。
室内にホームサウナを設置。外気浴もできるよう、バルコニーはサウナチェアを置ける広さを確保する。壁は1700mmと外部からの視線を遮る高さで、人目を気にせずにくつろぐことができる。
オプションなどを追加し、吹き抜け部分に室内窓を設けたりするなどデザイン性や機能性、更には自由度の高い住まいづくりが可能となる。