不動産トピックス
【第26回不動産ソリューションフェアみどころ紹介】セミナー・今後求められるオフィス環境について
2024.11.11 11:06
セミナー・11月21日(木)C会場 11:40~12:30
「今後求められるオフィス環境について」
日本政策投資銀行グループの価値総合研究所(東京都千代田区)は、日本政策投資銀行と共同で一昨年から「オフィスビルに対するステークホルダーの意識調査」を行っている。今年の不動産ソリューションフェアでも同社の研究員が登壇し説明する。キーワードは「人的投資経営」だ。
同調査は企業のオフィスビルに対するニーズを把握し、今後のオフィスのあり方を分析する取り組み。例年調査対象や事業者の裾野を広げて、全国主要都市の企業を対象に行っている。調査方法は約1カ月間にわたり、テナント企業とオーナー・投融資サイドにアンケート調査を実施。オフィスビルに入居するテナント企業(需要者サイド)に対して、「今後どの様なオフィスビルを求めているのか」を詳細に調査。かつオフィスビルの開発・運用・投融資に関するオーナーや投融資サイドに対しても回答を得ることで、オフィスビルに対するステークホルダー全体の意見を踏まえ、今後のオフィスビルのあり方について考察している。
調査対象のテナント企業は、本社オフィスが東京23区内に所在する企業をはじめ、主要な地方都市に本社を構える企業も対象に実施。従業員数は50名以上で、業種は農林漁業、鉱業、採石業、砂利採取業を除く。一方オーナーサイドは、デベロッパーや鉄道会社およびゼネコン等のオフィスビルを事業対象とする企業。不動産運用会社(AM)では、投資法人や資産運用業または不動産投資顧問業を営む企業。レンダーや投資家にも調査を依頼しており、普通銀行・信託銀行・総合リース業のうち不動産を投融資対象とする企業。また保険会社や年金基金等の機関投資家も対象としている。
今年のセミナーでは昨年の調査結果と比較しつつ、今年のホットワード「人的投資経営」の目線でも語る。人的投資経営とは、人材を資本と捉えて、その価値を最大限に引き出し企業価値向上にも繋げる手法のこと。人材不足が国内で大きな問題となっており、企業でも早急な対応が必要となってきた。この1年で大手企業を中心に人材投資が加速しており、ワークスタイルやオフィス環境、更にオフィスマーケットにおいても影響を及ぼす可能性があるといえる。
不動産投資調査事業部 副主任研究員の北川哲氏は「企業が優秀な人材を採用(確保)する目的で、ビルやオフィス環境に投資していく流れが徐々に見られます。良い立地や高スペックのビルへ移転する一方、オーナーはテナントにビル(オフィス)の快適性や多様なワークスタイルに対応できることを説明する必要があるケースが増えてくるでしょう。テナントは人的投資経営に係る対応を一層進めていくと見られるため、今後それをサポートできるオーナーのビルが選ばれやすくなると考えています」と強調した。オーナーや不動産事業者だけでなく、管理会社やその他企業も必見のセミナーである。
<週刊不動産経営11月11日号より>
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